相樂さんのお父さんたちへの思いは、日本サッカーの未来へ向けた熱い気持ちでもありました。では、審判としての力を育むにはどうしたらいのでしょうか。
「審判の技量を向上させるためには、経験を積むことが一番大切です。副審をする際はまずはきっちりオフサイドラインにつくこと。走りながらきちんとDFのオフサイドラインにつくことが副審の基本です。それができるようになると、他のこともいろいろとできるようになってきます。自然とオフサイドラインとボールの出所が一緒に見えるようになり、感覚も養われてきます。さらに、きっちりとオフサイドラインにいることができると、自信をもってオンサイド、オフサイドのジャッジができるようになります。
審判は客観的に自分を見ることも大切だと思います。私はビデオなどを見て自分の動きを確認しています。ビデオなどで確認をするのが難しい場合は、鏡でチェックしてみてください。想像している自分の姿と鏡に映った姿は同じでしょうか。キレイに見せるコツは、フラッグは肘を伸ばしてまっすぐに上げるといいと思います」
■「お父さんレフェリーのみなさん! 一緒に努力を続けて頑張っていきましょう」
そして審判をするうえで、トレーニングとアフターケアはとても大切なこと。これからは暑さとの戦いも加わります。
「現在はプロフェッショナルレフェリーとして、日本サッカー協会(JFA)の指導の下、全ての時間をトレーニングに費やせますが、社会人として働きながら審判をしていた時は大変でした。仕事が終わってからトレーニングをしていましたが、夏の暑い時などは試合と同じ環境に体を慣らすため、日中、仕事中に走らせてもらっていたこともあります(笑)。これから暑くなる夏場の日中に、審判をされるときは、飲水をしっかり行い、熱中症に十分注意してください。