『運を呼び寄せるのは努力以外のなにものでもない』李忠成（サンフレッチェ広島）

公開：2011年7月 3日　更新：2023年6月30日

例えば、指導者の方から『こういう動きをした方がいい』といわれても納得できないと父親に相談しましたよ。そこで『お前が思うようにやってみろ』とアドバイスをくれたり、ときには『それは指導者の方の言葉が正しい』といってくれたり。

また、ミシャ（サンフレッチェ広島・ペトロヴィッチ監督）からも、本当の意味で『サッカー』というものを教えてもらいました。人としてという部分では、柏レイソル時代の恩師・石崎（信弘・現コンサドーレ札幌監督）さんの影響が大きいです。本当によく怒られましたから（苦笑）」

■「真似ることから、自分のプレーになってくる」

――話を戻して、小学生の頃に李選手が好きだった選手を教えてください。

「やっぱりカズさん（三浦知良／横浜FC）。ゴールをたくさん決めるところに憧れたというか、自分にとってのヒーローでした。また、ドリブルがすごく上手かった前園（真聖）さんも好きでした」

――やはりカズさんや前園さんの真似してプレーしたことも？

「真似ることから学ぶというか、そのほうが早く会得できるという面があると思います。真似ることから考えが派生して、徐々に自分のプレーになってくる。同じ人間ではないから、完全に一緒にはならないけれど、そこから自分の形や色が出てくる。違ってくるから楽しいというところもあると思います」

――李選手が自分の中で考えながらプレーするようになったのはいつ頃ですか？

「小学生の頃からいつも考えていましたよ。低学年の頃は、サッカーをやるといってボールを投げたら、その周りにたくさんの子どもが群がって団子状態になるのですが、その中でボールがどこに出てくるかと予想したり、そこからどうやって自分がボールを運ぶかということを考えていました。戦いの中にいながらも、客観的に見ていたタイプでしたね」

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李忠成//

りただなり
FW。1985年12月19日東京都生まれ。182cm／73kg。横河ＦＣＪｒユース－ＦＣ東京Ｕ－１８－ＦＣ東京－柏レイソルを経て、2009年8月にサンフレッチェ広島に加入。闘争心あふれたプレーで泥臭くゴールを目指し、攻守にわたりハードワークをいとわない姿勢を持つ。日本代表のストライカーとしても期待される。