「昨年の経験と、今年は、コンディションが安定していることが、うまくかみ合っているんだと思います。でも、まだまだ気持ちが弱いから、よくブレてしまうので、さらに強靭なものにしなければと痛感しているところです」
――6月に5試合で5ゴール決めたことは、大きな自信になったのではありませんか?
「6月の1か月間は、コンディション、メンタリティ、そして昨年の夏に、頭がパンクしていたようなことが、しっかりと整理できていて、チームとしても調子が良かったですが、その中で自分が、最大限生かされているなということを感じられた時期でした。ただ、1カ月だけではなく、今後はシーズンを通して、それを持続できるようにしなければなりません」
――ネルシーニョ監督やチームメートから期待されていることを感じる場面が多々あるかと思います。
「それは、もちろんあります。たとえば、身体能力の部分や左足のシュート。そこは僕としても期待してもらいたい部分ですし、周りの期待に応えたいと思っています。だからこそもっと、自分の武器を磨かなければいけないですよね。まだ2年目だから、というような甘えたことはいっていられません。年齢的にも、もう24歳ですからね」
――1987年生まれの田中選手も、いわゆる『調子乗り世代』と呼ばれる世代の一人です。
「僕はあまり関係なかったですけど(笑)、同世代の選手の存在はとても刺激になります」
■「『こんな掘り出し物がいたんだ』と思われるくらい、さらに結果を残していきたい」
――8月上旬には日本代表候補合宿にも選出されました。一度代表を経験すると、「またこういう場所でプレーしたい」という気持ちが高まるのではないでしょうか。
「なりますね。先ほども同じ年齢の選手の話をしていましたが、高校卒業後すぐに活躍している選手たちは、もうプロ6年目で、しかも、活躍し続けているじゃないですか。
僕はこれまで、世代別の代表にも絡まず、全く離れたところから見てきましたが、少しずつ追いついてきている中で、自分もそういう選手たちと一緒に、プレーしたいという気持ちは以前にも増して、高まりましたね。この年代をもっといい世代にしたいという気持ちもあります。僕自身は『こんな掘り出し物がいたんだ』と思われるくらい、さらに結果を残していきたいです。