自主練中の声かけ
★ちゃっかりさん
ほめられるとどこまでも登ります。「うまい」「すばらしい」「黄金の右足!」どんどん声をかけましょう。よくしゃべるので、練習中も口は止まりません。「黙ってやれ」と怒るより、寒いギャグでもウケてやる、すると機嫌よく続きます。
★ほっこりさん
認められることで安心し、のびのび動ける子です。「よし」「そうそう」「それでいいよ」などの言葉や、拍手やハイタッチでマメに承認します。たまに「何がやりたい?」と意見を聞いて取り入れるのも「認める」こと。要望を言えた自分に自信がつきます。
★じっくりさん
研究熱心です。子どもと話し「どの角度からシュートすると入るか」などテーマを決めます。その上で、本で調べる→やってみる→動画を撮り分析→ノートに記録するなど深める手助けを。没頭していたら放っておいてOK。相談されたら真剣かつ細やかに応じてください。
★がっちりさん
自分で決めてやりたいので練習メニューは本人に決めさせましょう。やらせたいことがあるなら「これとこれ、どっちにする?」と選択肢を見せ選ばせます。大げさにほめられるのは苦手です。「やるな~」とぼそっとひとり言風に言うとグッときます。
子どものタイプを知れば、どう接すればやる気が出るか分かってきます。(写真は過去のサカイクキャンプです)
タイプ分けを活かすヒケツ。それは「子どもに合わせる」ことです。
ところがスポーツや子育ては「自分のやり方」や「自分が子どものときに受けた方法」を通す親が多いのではないでしょうか。私もです。そうしてうまくいかず、なんだかな~となるのでした。
一番やっかいなのが、思った通りにしたい「がっちりパパさん」×従順な「ほっこり子ども」の組み合わせ。熱血剣道家の父のもとで育った女友達は「まるで巨人の星。朝5時から小手なしで稽古、マムシの粉を飲まされ、足に重りをつけて登校した」とか。「父の足音がするだけでビクビクしてた」そうです。これでは子どもが気の毒です。
「もっとやる気を出してほしい」「この子に響くほめ方は?」「子どもに自信をつけてやりたい」
それなら、オレ流を通すより子どものタイプに合わせたアプローチを。すると子どももスッと行動ができ、親も気分良くいられます。それになんと言ってもラクちんです!
今回は前後編に渡って、子ども用にかみ砕いたコーチングのタイプ分けをご紹介しました。
このコーチングは子どもだけでなく夫/妻にも使えます。相手のタイプを知って、理解する。すると伝え方や声のトーン、しゃべる速さなど、相手が受け取りやすい接し方がわかってきますよ。
もっともっと幸せ家族になるために、今日からレッツ チャレンジ!
<<前編:「うちの子やる気が見えにくい」というお父さんお母さん必見! 子どものタイプ別やる気スイッチの押し方
若松亜紀(わかまつ・あき)
親子の集いの場「陽だまりサロン」オーナー。秋田大学教育学部卒業後、私立の幼稚園に7年間勤務。閉園により退職した後、出産、子育てを経て自宅に子育てサロンをオープン。サロン運営のかたわら、子育て、コーチング、コミュニケーションの講演やセミナー、執筆等を行っている。
主な著書に「もう怒らない!これだけで子どもが変わる魔法の"ひと言"」(学陽書房)、「3歳からは、ほめて、認めて、ちょっと叱る」(PHP研究所)などがある。