サッカーをしていて「くさび(楔)のパスを入れろ! 」という言葉を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。
この記事ではサッカーにおけるくさびとはなんなのかその意味を解説します。
また、くさびのパスを入れることでどのような効果があるのか、という点についても取り上げているため参考にしてください。
<目次>
1.くさびとは
2.少年サッカーではくさびが少ない?
3.くさびのパスを入れる効果
4.相手ディフェンスの陣形を崩せる
5.攻撃の起点になる
6.まとめ
1.くさびとは
くさびとは、堅い木材や金属で作られたV字または三角形の道具で、一端が厚く、もう一端に向かって薄くなるように作ったもの。隙間に打ち込むためのパーツ。木材や石を割るときに隙間を広げて割る役割と、材(木材または金属)が抜け落ちるのを防ぐために圧迫するときに用いるという、真逆のような使い方がある。漢字だと「楔」と書かれます。
サッカーにおけるくさびとは、フォワードをはじめとした前線の選手に出す縦パスのことです。「くさびのパスを入れる」といった言い方をされることが多く、くさびのパスを入れることによって攻撃の起点を作ることができるほか、相手の守備陣形を崩すことも可能です。
実際にくさびという言葉は知らなくても、自然とくさびのパスを出しているケースも少なくないでしょう。
2.少年サッカーではくさびが少ない?
プロをはじめとした大人や高校生などの試合では、くさびのパスがフォワードの選手に入ることはよくあります。
一方で少年サッカー、特に年齢の低い子どもたちのサッカーの試合でくさびのパスを見かけることはあまり多くありません。これは、相手のマークがついた状態の味方にパスをだすという選択肢を持っていないことが多いためです。
くさびのパスを受ける場合、どうしても相手が密集しているエリアにパスをすることになるため、子どもたちの場合そこを避けてしまいます。
くさびのパスだけが相手を切り崩すための手段ではありませんが、選択肢として持てていれば、より多彩な攻撃ができるようになるでしょう。
くさびを受ける選手に求められるスキル
いくら良いくさびのパスが入っても、くさびを受ける選手のスキルが不十分だと簡単にボールを奪われてしまうでしょう。
そのためくさびのパスを受ける場合、相手に体をぶつけられてもボールを奪われないキープ力が必要です。
また、相手ディフェンダーのプレッシャーを受けながらボールをコントロールしなければならないため、正確なトラップができることも重要となります。
さらに、ボールを受けた後の展開の攻撃につなげるためにも、広い視野を確保する必要もあります。
このように、くさびのパスは通常のパスを受けるよりも難易度はグッと高くなると言えるでしょう。
3.くさびのパスを入れる効果
ここでは、くさびのパスを入れることでどういった効果が得られるのか具体的に解説します。なぜわざわざ相手が近くにいるエリアにパスを出すのかわからないといった人は参考にしてください。
4.相手ディフェンスの陣形を崩せる
ディフェンスをする場合、選手はボールが動くとポジションを細かく修正する必要があるため、くさびのパスを入れることで、相手ディフェンダーの陣形を崩すことが可能です。
特に、くさびのパスは自陣の深い位置に入ることが多く、相手もしっかりと寄せてきます。この時、パスを受ける前に周囲の状況をチェックしておけば、ディフェンダーが動いたことでどこにスペースができているか、フリーになっている味方がいるかといったことがわかります。
そこを使えば守備網を突破できる可能性が高まるでしょう。
5.攻撃の起点になる
くさびのパスを入れることで攻撃の起点となります。例えば、先述の通りパスが入ることで相手守備陣のポジショニングも変わってくるため、それに伴いできたスペースを積極的に活用することで、相手陣内へと侵入することが可能です。
また、くさびのパスを攻撃のスイッチにする、とチーム内で決めておけば縦パスが入った瞬間に猛攻を仕掛けることもできるでしょう。
6.まとめ
今回は、くさびとはなんなのかその概要について解説しました。サッカーにおけるくさびは、前線の選手へ出す縦パスのことであり、くさびが入ることによって相手の陣形を崩すことができます。
一方で、くさびのパスの受け手は相手のプレッシャーを受けつつも正確にボールをコントロールし次につなげなければならないため、高い技術や視野が求められます。
今回の内容を参考に、試合でもくさびのパスを活用してみてください。