■『リスペクト宣言』を啓発していく意味
こういった取り組みは、もともと欧州の育成年代での取り組みで成功を収めていたものを、日本サッカー協会が日本の育成年代の現場に落とし込もうと模索を続けているものの一環でした。
「欧州の現場レベルでは、さらに専門的な知識と資格を持った人がピッチに常駐して、リスペクトに欠ける態度を取っている指導者や親御さんに対して個別に対応するような体制を取っています。近い将来、日本でもそういう日が必ず来ると思います。とはいえ、日本の現状はまだまだですし、我々は常に『リスペクト宣言』を啓発していかないといけません。いい方向に向かっているのは確かですが、今後もいい方向に向かわせないといけないと思っています」
[JFA行動規範]1最善の努力どんな状況でも、勝利のため、またひとつのゴールのために、最後まで全力を尽してプレーする。2フェアプレーフェアプレーの精神を理解し、あらゆる面でフェアな行動を心がける。3ルールの遵守ルールを守り、ルールの精神に従って行動する。4相手の尊重対戦チームのプレーヤーや、レフェリーなどにも、友情と尊敬をもって接する。5勝敗の受容勝利のときに慎みを忘れず、また敗戦も、誇りある態度で受け入れる。6仲間の拡大サッカーの仲間を増やすことに努める。7環境の改善サッカーの環境をより良いものとするために努力する。8責任ある行動社会の一員として、責任ある態度と行動をとる。9健全な経済感覚あらゆる面で健全な経済感覚のもとに行動する。10社会悪との戦い薬物の乱用・差別などのスポーツの健全な発展を脅かす社会悪に対し、断固として戦う。11感謝と喜び常に感謝と喜びの気持ちをもってサッカーに関わる。
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取材・文 杜乃伍真