こころ
子どもは親の背中を見て育つ。3人のプロサッカー選手を育てた永里家の教えとは?
公開:2017年1月31日 更新:2021年1月27日
■結果を素直に受け入れる
何か行動を起こせば、必ず結果が出ます。スポーツでも勉強でもそうですよね。その結果をどう受け止めるか。思い通りの結果ではないときは、なかなか受け入れられないこともあります。人のせいにしたり、何かのせいにしたり。あのポジションにあの人が来たからシュートを打てなかった、チームに同じポジションのあの選手がいるからレギュラーになれないとか。何かのせいにしてしまうことはとても多いです。実際に不可抗力のことだったとしても、それも結果です。受け入れなければ、前には進めません。
長女(優季選手)は2度前十字靭帯を切っています。中学3年で日本代表になりましたが、入る前に2度目の靭帯を切ってしまいました。ですからせっかく招集されたのに何もできない。そこで、何もできない自分を知るんです。かわいそうですけど、それも結果です。受け入れないと仕方がありません。
長男(源気選手)は何度もメンバーから落とされた。ジュニアユースからユースに上がれない。それも受け入れるしかありません。親としてできるのは、次の道へのアドバイスくらいです。けれど、失敗や挫折は多く繰り返すほど、得るものは人一倍多くなると思います。得られたものが何だったのか、それに気がつくのはずっとたってからですけれど。
サッカーのようなチームスポーツ、団体の中にいると、子どもを1番にしたいと考えたくなります。けれど、私たちは1番を目指さずオンリー1、オリジナルをすごく大切にしました。3人子どもがいれば、3者三様。それぞれの子どもの持っている一番いいところを見つけて、それを伸ばしてあげようと考えました。それ以外、例えばお箸の使い方が悪い、字が汚いというようなことには目をつぶることにしたんです。そういったことは、大人になってから直すことができますから。
結びつきを考え、思いを伝え、結果を受け入れる。これらを常に考えて行動をする。今でも実践していますし、子どもたちにも実践して欲しいと思っています。
ジャパンアスリートペアレンツアカデミー(JAPA)/
JAPAとは、ジュニアアスリートの親が子どものスポーツ活動に関わりながら、子育てについて学び、 考える教育プログラム。その分野の第一人者である杉山芙沙子をはじめ、オリンピアン・パラリ ンピアンを育てた親や、プロのアスリート支援関係者など充実した講師陣から、親としてどのように 子どもをサポートすることができるのかを学ぶアカデミーです。
https://athleteparents.jp/
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文:前田陽子