子どもたちをやる気にさせるにはどうしたらいいのでしょうか?
『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』の著者、飯山晄郎さんは、「大人が接し方を変えるだけで、見え方が違ってくる」と言います。
子どもたちのやる気を引き出すのに大人が変わる? 変わらなければいけないのは子どもでしょ? と思ったあなたは要注意! あなたの何気ない言動が子どもたちのやる気を引き出すどころか削いでしまっているかもしれません。(取材・文 大塚一樹)
■"いまどき"の子どもへの傾向と対策
「レッテル張りや決めつけは良くないのですが、夢を持たない子どもたちが増えています」
飯山さんの"いまどき"の子どもたち評は、多くの大人たちが感じているように、あまり熱くなることもなく、やる気が表に出ず、感動することも少ないというものでした。
「概して"心が動くことが少ない"と言われる子どもたち。たしかに指導する側や親御さんはこれを『問題だ』と感じていますよね。でも、これってみんな大人のせいなんですね」
「ゆとり世代」「さとり世代」などいまどきの若者を嘆く声は多くありますが、その予備軍である子どもたちのことを考えると、その問題は彼らの側ではなく、子どもたちと接する私たち大人の側に原因があると飯山さんは言います。
「『夢を持たない』と言いますけど、家では親、学校では先生が夢を持てるような接し方をしているかということなんです」
大人の接し方が知らず知らずのうちに"いまどき"の子どもたちを形作っている。そう考えて胸に手を当ててみると、改めなければいけない行動が思い浮かぶ人もいるでしょう。
「まずは押しつけがましいことをやめる。これを最初に試してみてください」飯山さんは、子どもたちのやる気を引き出すために大人が最初にすべきことは、「押しつけがましい行動、接し方をやめること」だと言います。
「いまの子どもたちのもうひとつの特徴はものすごく素直だということです。素直だから、言われたことは受け入れるし、聞き分けも良いですよね。だからこそ、言われたらその通りやるんです」
そして「何でも言うことを聞く良い子」は、何かを言われてから動くことに慣れ、やがて何かを言われないと動けない、「指示待ち人間」になってしまうというのです。
わが子をそんな「指示待ち人間」ではなく、自らやる気を持って物事に取り組むようにするためにはどうしたらいいのか?
飯山さんは、子どもたちへの「言い方」を変えることが大切だと言います。ここからは、子どもたちのやる気を引き出す「言い方」をひとつずつ紹介していきましょう。
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取材・文 大塚一樹