■どちらを取るかで悩んだらサッカーを!?
好きなサッカーを続けながら勉強もしっかりやるように、子どもをうまくナビゲートするにはどうしたらいいでしょうか。教育現場のプロのアドバイスを聞きながら一緒に考えてみましょう。
サッカーに一所懸命になるのはいいけれど、練習が終わって家に帰ってきたらゲームとマンガばかり。まったく勉強する様子もないとなれば、保護者としては気が気でないかもしれません。何とかうまく勉強とサッカーとの両立を......と願うも当の本人はどこ吹く風で、先に控える進学のことなどを考えると落ち着かない気分になるのではないでしょうか。
「小学生のうちはやりたいだけやらせれておけばいいでしょう」と言い切るのは、【家庭教師のゴーイング】代表の齋藤義晃さん。高校2年生までの成績はクラスのビリから2番目だったが一念発起して「効率的な勉強法」をあみだし、偏差値30台から独自のやり方で早稲田大学に合格。 その経験を元に、大学在学中に「家庭教師のゴーイング」を設立した元"落ちこぼれ"の社長さんです。
「人生の中で思いっきり体を動かせるのは小学生から高校生までの限られた時間しかありません。また、スポーツを一所懸命やらせることで、根気やチームワーク、ここぞと言うときの勝負強さも学ぶことができます」
勉強とサッカー、どちらか片方を選べといわれたら「サッカーを!」という意外なコメント。約7万人の登録家庭教師を抱える派遣会社の代表の言葉とは思えません。しかし、これは、"両立はむずかしくない"ことの裏返しと思えます。中学受験や成績トップを目指しているのでなければ、のめり込んでいるものをやめてさせてまで勉強させることはありません。
「ただし、分数(かけ算と割り算)と漢字だけはしっかりやらせておかないと、あとで困ることになります」とのアドバイス。小学4年生から習う勉強内容は、中学・高校の学習の基礎になります。親が子どもの進路に不安を感じはじめるのもちょうどこの頃。強豪校のセレクションに合格するほどの実力があればいいのですが、なければ、たとえスポーツ推薦枠があったとしてもある程度の学力は要求されるでしょう。もちろん学力があればあるほど学校の選択肢も増えます。