<解説>
これは先程の練習の発展形です。GKがマーカーの位置にスタンバイし、斜め前に移動してシュートをキャッチします。なぜ斜め前に跳ぶかというと、相手のシュートコースを狭めるためです。シュートをセーブするときに大切なのは、ボールへの最短距離に行くことなので、真横や斜め後ろに移動するのはNGです。前に跳び、コーチのシュートのタイミングに合わせてキャッチすることを意識しましょう。この練習をするときは、必ずマーカーの位置を左右変えて、右側、左側と両方のボールへ対応するようにしてください。利き手の方向のほうが跳びやすいものですが、試合中、ボールは右にも左にも飛んできます。苦手な方向を作らないように、必ず同じ回数、両方へ跳びましょう。
<まとめ>
キャッチはGKにとって、基本中の基本といえる大切なスキルです。また、ボールをつかむだけでなく、どこへ跳ぶのか、どのタイミングで跳ぶのか、着地はどうするのかなど、大切な要素は多岐にわたります。一つひとつのプレーをただこなすのではなく、こだわりを持ってトレーニングしましょう!
望月康宏コーチ//
東海大一中時代に全国優勝を経験。大会優秀GKに選ばれる。大学卒業後、東海大学付属翔洋高等学校・中等部サッカー部を8年間指導し、現在は静岡、神奈川、千葉、東京を中心にGKの指導に励む。メンタルトレーニングコーチとしても活動しており、静岡県静岡市清庵地区トレセンでGK講習会を開くなど、幅広く活躍している。
取材・文/鈴木智之
イラスト/愛花