■すぐに次のプレーに移行できるような体制
興味深いのは、ジダンがシュートのインパクトを終えた直後から、次のプレーにすぐ移行できるように(そしてゴール前でのチャンスを逃さないように)、ゴールに向かって走り出す体勢を整えている点です。
もしシュートが相手ゴールキーパーにはじかれることになっても、こぼれ球を押し込んでゴールできる可能性が高まります。
「彼は自然な動きの中で蹴り足を出せています。ボールを自分の足で蹴っていることで、軌道を把握できているので、インパクトの後すぐに、ボールが向かっている方向へ走り出すことができます」
■ジダンになれる? ボレーシュートのトレーニング
ボレーシュートを「もっとも難しいテクニックですね」と語るUEFAのインタビュアーに対して、カランブーは初心者でもできるふたつのトレーニングを提案します。ひとつ目は以外にも、多くの大人が子どものころに楽しんだであろう『壁当て』です。まずは力を抜いたキックで壁当てをして、インサイドとアウトサイド、インフロントとアウトフロント、さらにはインステップといろいろな蹴り方をくりかえし試すことで、力の入れ具合や、足の当て方によってボールの動き方が違うことを学びます。
もうひとつはリフティングからのボレーシュートです。ボールをリフティングと同じ要領で蹴り上げていき、3回ほどボールを蹴る、打つ感覚がつかめたタイミングでシュートを打ち込むといいと言います。
「とても感覚的なもの、毎日やってもらいたい。少しずつ力の入れ方をつかんでいって、最後にゴールに向けてシュートして終わるんだ」
こうしたトレーニングをしっかりと継続していくと、整ったフォームからゴールを奪い取る、綺麗な弾道のボレーシュートが打てるようになるでしょう。
翻訳・構成/永田到 参照記事/UEFA.com