テクニック
なでしこジャパンの強さの秘密とは!? オランダ戦徹底分析
公開:2015年6月26日 更新:2020年3月24日
■2点目を生んだなでしこの組織的なディフェンス
まず、オランダの最終ラインがボールを持った時に、前線の選手がプレスをかけ、川澄選手、阪口選手といった2列目の選手が連動しています。ボールに寄せるスピード、強度も高く、奪ったボールをすぐに攻撃につなげた、川澄選手の判断も良かったと思います。
阪口選手のシュートの場面では、オランダの最終ラインはゴール近くを守るため、ゴール寄りにポジションをとっていました。そのため、ゴール手前に大きなスペースができています。そこを巧みに使った大儀見選手のキープ、そして宮間選手のパスを受ける動きから、中央手前のスペースへのパスと、一連の流れがうまくいきました。
さらにこの場面では、阪口選手は中央の位置で、ゴールへのシュートコースがあるポジションへと走り込んでいます。男子を含めトップレベルの選手は、ボールがサイドの位置でゴールラインへ近づくにつれて、ボールを受けるためにゴールの芽の前ではなく中央のペナルティスポット付近に走り込みます。これはシュートを打つスペースを確保するためです。阪口選手はペナルティエリアの外でしたが、しっかりとディフェンスの位置を認識し、シュートを打てるスペース、コースに走りこんでいました。
今回はなでしこジャパンの良かった点を解説しましたが、次回は、決勝戦に進むために「改善しておきたい部分」を見ていきましょう。
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取材・文 鈴木智之 写真 Getty images