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あなたの子どもはロナウド?ネイマール?ドリブルのキレは軸足で決まる

公開:2015年11月 2日 更新:2019年9月 9日

キーワード:C・ロナウドシューズスピードテクニックトレーニングドリブルネイマール長谷川太郎1対1

試合でボールが回ってきても、なかなかドリブルで相手を抜けないわが子。なんとかドリブルで抜けるようにしてあげたい。けれど、ドリブルがうまい子はどうしてあんなにすいすい抜けるのでしょう? 足が速いから? 筋力があるから? センスがあるから? 
 
本当にそうでしょうか。ドリブルがうまい子とあなたのお子さんの違いは、もしかすると、もっと些細な、ちょっとしたアプローチで矯正できることなのかもしれません。世界的なドリブルの名手であるクリスティアーノ・ロナウドやネイマールのプレーを分析しながら、あなたのお子さんがドリブルで抜けるようになるコツをお教えします。あなたのお子さんは、スピードで勝負するロナウドタイプ? それとも一瞬のキレで勝負するネイマールタイプ?(取材・文 杜乃伍真 企画協力 ナイキジャパン 写真 Getty images)
 
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スピードが武器のロナウドは、ナナメ前120℃の角度にボールを運ぶドリブルが得意。 斜め前に抜くときは軸足も斜め後ろに置いてみよう。
 
 

■ロナウドとネイマールの共通点は、ドリブルの軸足にある

「走るスピードを格段に上げることはなかなか難しくても、トレーニングによって、ドリブルの一瞬のスピードだったり、キレを上げて1対1に秀でた選手になることはできます」
かつて柏レイソルやヴァンフォーレ甲府などで活躍した元J2得点王で、現在は『TRE2030 STRIKER ACADEMY』にてストライカー育成に励む 長谷川太郎さんはそう断言します。
 
今回、長谷川さんにクリスティアーノ・ロナウド(以下、C・ロナウド)とネイマールの映像を見てもらい、彼らのドリブルの特徴を分析してもらいました。C・ロナウドとネイマールといえば、ドリブルに長けているサッカー選手の代表格です。
 
「二人に共通しているのは、ボールに対して足を置く位置がすごくいいということなんです」
 
これはいったいどういうことでしょうか。
 
「もちろん、彼らは左右両方に抜け出していける身体の向きもしっかり作っているのですが、まず大事なのが、ボールに対して置く両足の位置であり、もっと厳密にいえば、ドリブルで抜け出る際の軸足の位置です。ボールを持ち出すときに地面を蹴ってグッと力が入るところに軸足が置けているからドリブルのスピードやキレが出るのです」
 
確かに映像をみると、C・ロナウドもネイマールも、軽快なステップを踏みながらも、右方向に進むときには軸足となる左足が、左方向へ進むときには軸足となる右足がしっかりと地面を掴んでいて、地面との反発力によって爆発的なスピードやキレを生んでいることがよくわかります。それが両足のいずれでも可能なのです。
 
「つまり、目の前のボールに対して両足を置いたり、ステップを踏んだりするときに、しっかりと地面を蹴って力が入るような足のポジションをまずは見つけることが非常に大事だということです。これはラダートレーニングでいう"パワーポジション"を見つけるということだと思います」
 
 
これがドリブルのスピードやキレをアップするために必要となる第一のポイントです。
 
 
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相手とのかけ引きから一瞬の身体のキレで勝負するネイマールは、ボールを真横(90℃)に運ぶ傾向にある。 軸足はボールの真横に置いてみよう。
 

■スピードタイプ(ロナウド)は120度、瞬発力タイプ(ネイマール)は90度

そして、第二のポイントとして大事になるのが、「自分がどういうドリブルをすれば相手を抜きやすいのか、そのタイプを知るということ」です。
 
「C・ロナウドはナナメ前、120度方向へと進むドリブルをします。彼には圧倒的なスピードとパワーがあるので、相手が飛び込めるか飛び込めないかくらいの間合いをある程度とって、そしてボールに対して軸足となる足をちょっとだけ後ろに置いて一気にナナメ前、120度方向へと持ち出してスピードで相手を振り切ってしまうようなドリブルをするのです。
 
一方、ネイマールにはC・ロナウドほどの圧倒的なスピードもパワーもないので、彼は相手との間合いを十分に引きつけてから、まずはヨコ、それからタテへと抜ける直角、90度のドリブルをします。このときネイマールのボールに対する軸足は、ボールよりもちょっとだけ前に置いています。そうするとヨコ方向にボールを持ち出しやすいからです。もちろん、C・ロナウドも相手との間合いが詰まってしまい、その場に止まってしまったようなときは、ネイマールと同じように一度横方向に持ち出してからタテへとボールを運んでいます」
 
選手によっては、軸足となる足をボールよりもかなり前へ置いて、後ろナナメ方向、60度方向へと持ち出してそこから一気に鋭角に、前へとドリブルして抜け出していくようなドリブルを得意とする選手もいます。それならば、たとえ身体が小さくても、ボールを相手よりも遠い位置に置くことができるので、なかなかボールを奪われにくい状況を作り出すことができるからです。
 
スピードやパワーが圧倒的にあるC・ロナウドタイプなのか、相手を十分に引きつけたうえで抜き去るネイマールタイプなのか。それとも――。自分自身はどのタイプなのか、どういう角度でドリブルをすれば相手を抜きやすいのか、そして、どういう位置に軸足を置ければしっかりと地面を蹴ってドリブルのスピードやキレを出せるのか。
 
まずはそれらをしっかりと見つけて、さらにトレーニングによって磨いていくことが、秀でたドリブラーになる第一歩となります。その2人のプレイヤーがはいているシューズがマーキュリアルとハイパーヴェノムだ。ぜひチェックしてみよう。
 

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取材・文 杜乃伍真 写真 Getty images

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