テクニック
相手の切り返しについていけなかった子が、自信をもってプレー中顔が上がるようになった理由
公開:2022年3月 2日 更新:2022年10月17日
子どもたちのスピードアップ、動きの改善に取り組んでいる『タニラダーキャンプ』。参加したお子さんの中には、20m走のタイムが0.5秒縮まり、コンビネーションの動きでは1秒近く短縮するなど、着実に成果を出しています。
今回はタニラダーキャンプに参加し、スピードアップに加えてサッカーのプレーにも大きな変化があったという、小学4年生のよしはる君のケースを紹介します。
(取材・文:鈴木智之)
■以前は相手の切り返しについていけず、抜かれてしまっていた
よしはる君がサッカーを始めたのは、小学2年生のとき。タニラダーを始めたきっかけは「年上の子と対戦するときに、スピードで抜かれてしまう」という悩みがあったからでした。
よしはる君は「相手についていくことはできるんだけど、うまく止まれず、相手に切り返しをされると抜かれてしまう」と話します。
相手にドリブル突破を仕掛けられたときに、背後から追いかけることはできるのですが、相手の前に入ってボールを奪うまでには、いたりませんでした。
■谷コーチに直接見てもらって、改善ポイントがわかった
そこでお父さんが色々と調べ、タニラダーに行き着いたそうです。すぐにタニラダーを購入し、自宅で取り組み始めました。
その後、家の近所でタニラダーキャンプが開催されることを知り「谷さんに直接見てもらったら、なにかが変わるきっかけになるかもしれない」(よしはる君のお父さん。以下、同)と思い、ゴールデンウィークに開催されたキャンプに参加しました。
タニラダーキャンプでは、子どもたちの動きを個別に映像で確認し、チェックポイントを挙げていきます。なかでも注視するのが姿勢です。上体が前に傾きすぎていないか、後ろ重心になっていないかなど、一人ひとりの動きを見ていきます。
「よしはるの動きを映像で見ると、ボールを奪いに行きたい気持ちが強いあまり、前傾になっていたり、切り返しについていくときに後傾になり、重心をコントロールできていないことがわかりました」
■キャンプで正しい動きを学んだら靴のすり減る位置が変わった
タニラダーキャンプは、インストラクターの解説を親子で聞くことができます。そこで得た知識をもとに、日常生活から変えていったそうです。
「足の裏の拇指球、小指球、かかとの3点で重心を感じることができるように、なるべくソールが薄くて、足裏に負担のかからない靴を履くようにしました」
日々、タニラダーでトレーニングをし、日常生活から重心を意識して歩くことで、中敷きを見ると、すり減る場所が変わってきたそうです。
「スパイクも同じで、いままでは後ろ重心だったので、かかとがすり減っていました。それがなくなり、中敷きの拇指球のあたりが薄くなっていたんです。これには驚きました。動きやすい場所に荷重できているんだと、変化が見られました」
■重心をコントロールできるようになり、プレー中顔が上がるようになった
ゴールデンウィークに初めて谷さんの指導を受け、日常生活でも意識して過ごすこと2か月。徐々に動きが変わってきたよしはる君は、再びタニラダーキャンプに参加します。
谷さんに見てもらうと「走り方もタイムも変わってきている」と言われたそうで、サッカー経験のないお父さんが見ても「明らかに動きが変わった」と感じる場面が増えたと言います。
「重心をコントロールできるようになったので、プレー中に顔が上がるようになりました。ゴール裏からよしはるのプレーを見たときに、シュートの場面で顔が上がって、ゴールを見ている視線を感じました。いままでは感覚でシュートを打っていたと思うのですが、明らかに顔が上がって、ゴールや相手をしっかり見られるようになったのは、大きな変化だと思います」
■動き出しが速くなり、体重移動がスムーズになったと子ども自身が変化を実感
よしはる君も、自身の動きの変化を感じています。
「味方がボールを奪われたときに、『ひざをロックする動き』を使って、速く戻ることができた。動き出しが速くなったし、ドリブルで相手を抜くときも、体重移動がスムーズになったので『相手が右にずれたから、左に行ける』って感じで、ゴールへの糸が見えるようになった」
よしはる君もお父さんも、動きの無駄がなくなったことで、「プレーに余裕が生まれた」と口を揃えます。
よしはる君が通うスクールの保護者からも「動きがすごくスムーズだけど、特別なことをしているんですか?」と聞かれることがよくあるそうで、お父さんはタニラダーキャンプを紹介し、参加するお子さんも増えているそうです。お父さんは言います。
「小学生の子どもを持つ親にとって、動き方は共通した悩みなのではないかと思います。よしはるの場合は谷さんに出会って、足裏の荷重する場所やパワーポジション、相手の切り返しについていくときの『ヒザをロックする動き』などを教えてもらって、プレーが劇的に変わりました。だから、同じ悩みを持つお子さんや保護者仲間にも、タニラダーキャンプを紹介させてもらっています」
■動きが向上したらコーチに褒められ、サッカーがもっと楽しくなった
普段は、サッカースクールに通うよしはる君。スクールのコーチに「動きが違うね」と褒められることもあるそうで、「サッカーがもっと楽しくなった」と笑顔を見せます。
「よしはるは谷さんに出会ったことで、武器を持つことができました。動きに関しては、小学4年生という時期に始めたからこそ、すぐに身についた部分もあると思います。ベースの動きを身につけた上で、サッカーのテクニックを身につけることで、さらに良いプレーができるようになる。いまはそう思っています」
その後、よしはる君はタニラダーキャンプ、タニラダー塾に参加した選手が参加出来る「アドバンスコース」に参加し、ベースの動きづくりに加え、ボールを使ったサッカーの動き(突破や守備対応)にもチャレンジ。そこでも躍動していました。動きのベースを身につけ、サッカーのプレーが向上したよしはる君。今後、様々な試合で活躍する場面が見られそうです。