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全国ベスト8の街クラブなど「第45回全日本U-12サッカー選手権」に出場した3チームのトレーニング動画まとめ

公開:2022年7月15日 更新:2022年10月17日

「サッカー指導者のためのオンラインセミナー『COACH UNITED ACADEMY』」では、毎月8本トレーニング動画を配信している。日本各地のJクラブ、街クラブ、海外で指導経験のあるコーチの動画など、バラエティ豊かな内容を掲載しているのだが、今回はその中から、昨年末に行われた「第45回全日本U-12サッカー選手権大会」に出場した、3チームのトレーニングをまとめた。

オオタFC(岡山県)、シーガル広島(広島県)、ゼブラキッズ(愛媛県)と、各地で存在感を放つ強豪クラブは、どのようなトレーニングで、選手たちの個を伸ばしているのだろうか?(文・鈴木智之)

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チビリンピック2021王者のオオタFCが実践する守備のトレーニング

まずは、チビリンピック2021チャンピオンのオオタFC(岡山県)が実践する「プレスをかける時、かけない時の守備の使い分け」のトレーニング。指導をするのは、元Jリーガーで、オオタFC統括ヘッドコーチの今井大悟氏だ。

トレーニングでは「ゴール前のグリッドで3対3+GK」を実施。攻撃はゴールを目指し、守備はボールを奪ってサーバーに戻すか、ゲートにパスを通せば勝ちとなる。

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今井コーチが強調したのが、守備時のプレーの優先順位と考え方だ。

「ボールの移動中に、まずファーストディフェンダーを決めよう。そこにしっかりプレッシャーをかけること。その際、周囲の選手が自分のマークにべったりつくと、選手間の距離が空いてしまう。そうすると相手に背後をとられてしまうので、マークを見るんだけどべったりつくのではなく、ボールの移動中にしっかり寄せて、スペースを埋めながら、自分のマークを管理しよう」

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守備側は、もっともやられたくはない「背後」をケアしながら、前のボールに対してチャレンジすることがポイントになる。

「それぞれが自分のところで1対1をするのではなく、自分のマークと、味方がやられそうなときにカバーできる距離を考えてポジションをとろう」

良い守備と良い攻撃は表裏一体だ。攻守に高い強度のプレーを繰り広げ、チビリンピックで優勝を果たしたオオタFCらしさが詰まったトレーニングだ。

▼このトレーニングの記事はこちら▼
強度の高い守備でチビリンピック王者に。オオタFCが実践する1対1を通じて個の守備力を強化する練習法

全国ベスト8のシーガル広島が行うパス&コントロールのトレーニング

2つ目は、全国大会ベスト8のシーガル広島が実践する「狭い局面でパス&コントロールの質を高めて前進する練習法」。指導をするのは、U-12監督の福田知樹氏だ。

トレーニングは「パス&コントロール(ダブルスクエア)」。コーンを起点にパスをして、次のコーンに移動する。

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福田監督の指示はわかりやすく、ポイントを絞って伝えていく。

「ゆっくり丁寧に。全体で協力して2つのボールを動かそう」「ボールをしっかり走らせよう。キックのときはきちんと踏み込んで、ボールを押し出そう」「近い選手も遠い選手もみんなで反応しよう」

さらに福田監督は、選手に「見るものは何がある?」と問いかけ「コーン」「もう1つのボール」「相手」などの答えを、選手たちから引き出していく。

「じゃあ、見るものを増やそうと思ったらどうする?」と問いかけ「体の向きを作る」という答えから「いつ見る?」「ボールの移動中」「パスを出したあと」などのやりとりを通じて、「ボールの状況を常に観察して、ポジションをとること」にアプローチしていった。

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問いかけ自体はシンプルだが、ボールの状況に合わせてサポートし続けることや「いろんなイメージを描きながら、パターンにならないようにやってごらん」などの声をかけ、選手がイメージを膨らますようにうながしていった。

▼このトレーニングの記事はこちら▼
広島のジュニアチャンピオンチームが実践。狭い局面でパス&コントロールの質を高めて前進するトレーニング

鎌田大地を輩出した愛媛県王者が実践するオフェンストレーニング

続いては、日本代表で活躍する鎌田大地を輩出したゼブラキッズ(愛媛県)による、「U-12年代から11人制に必要なスキルを身につける、オフェンストレーニング」。指導をするのは、U-12の平家英紀コーチだ。

「シュートドリル」を通じて、パスの出し手と受け手がタイミングを合わせてシュートに持ち込むことや、シュートを打つ前にマークを外す動きをしてからボールを受けて、ワンタッチのコントロールで相手をかわし、シュートを打つといったプレーの向上に取り組んでいく。

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平家コーチは「シュート役はトラップでマーカーを外そう」と話し、シュート役、パス役ともに「強いパスを出そう」「シュートも強く」と、ボールスピードを要求していた。

発展形としては、プレー開始のパスを受ける前に、パス役の選手がマークを外す動きをして、パスを受ける。その後、シュート役がファーストタッチでコーンを越えられるような強いパスを出す形がある。

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印象的だったのが、選手がミスをしても「チャレンジはOK」と背中を押す声をかけていたこと。トレーニングメニューだけでなく、プレーに対してどのような声かけをするのかも参考になるだろう。

▼このトレーニングの記事はこちら▼
鎌田大地を輩出したチームが実践。U-12から11人制に必要なスキルを身に付けるオフェンストレーニング

普段、なかなか見ることのできない3チームの動画を、一度に見ることのできるのはCOACH UNITED ACADEMYだけ。これを機に、ぜひチェックしてみてほしい。

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