■ピッチの外でも“見守る”
宿舎でもコーチたちの見守る姿勢は続きます。宿泊する部屋の中は、子どもたちのみで過ごします。大浴場の使い方は、最初にコーチが説明はしますが、一緒に入浴するわけではありません。忘れ物が発生するのは毎回ですが、それも仕方のないこと。
今回の食事はバイキングで、他の利用者の方々も一緒でした。周りに迷惑をかけないようにしながら、みんな揃って支度をします。「コーチ、お味噌汁どこ?」という子どもからの質問にも「自分で探しなさい」と場所を教えることはしません。料理がある場所を教えてあげたり、取って来てあげれば簡単ですが、自分で動くように即します。サッカーだけでなく日常生活の中でも自分で考えて自分で行動ができるような指導が続きます。
今回帯同したのは、高峯ヘッドコーチをはじめとするコーチ5名とトレーナー、女性スタッフの計7名。とにかくすべてのコーチの気が長く、怒らないことが印象的でした。高峯ヘッドコーチの言葉にもあったように親にはできない接し方だからこそ、子どもたちにとっても貴重な体験となり、成長する機会になるんだと実感しました。所属チームとはまた異なる環境でサッカーに向き合うことで、サッカーもメンタルも、生活習慣も変えるきっかけになります。サカイクキャンプは小学生のうちに、できればなるべく早いうちから経験させたいキャンプです。
(※今夏のキャンプは全て終了しています。次回は冬休みに開催予定です)
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取材・文 前田陽子