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家事を手伝うとサッカーがうまくなる!?その驚きの理由とは

公開:2015年11月19日 更新:2021年1月27日

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■家事をすることで、チームに貢献できる人間になれる

ピッチ内でもピッチ外でも、チームプレーができる自立した子どもに育てるには、早くから社会活動に触れさせてあげることが大事だと、大森さんはいう。
 
「社会の一番小さな枠組みは、家族ですよね? ですから、家族の仕事、つまり家事を早くから手伝わせてあげてください。それは早ければ早いほどいいと思っています。学校に入る前からそうやって家事ができるようになったら、学校でもサッカークラブでも、かならずチームに貢献できる選手になれると信じています」
 
試合中に不測の事態が起きたときにどうすればいいか。すばやく問題を解決するにはどういうプレーをすべきか。ピッチ上では、当然のことながら、親というサポート役は存在しない。つまり、早く自立すればするほど、ピッチ内外での存在感が高まるのだという。ライフスキルの教育に取り組んだ成果は出てきたという。
 
「我々のクラブの卒業生のなかには、女子年代別代表チームに呼ばれるようになった選手も出てきています。高校年代では選手を集めているわけではないにもかかわらず、神奈川県内ではつねにベスト32あたりまで残れるようになりました。ピッチ内の問題を自分たちで解決できるようになったと、選手たちも感じてくれています。繰り返しになりますが、すぐに結果は出ないかもしれませんが、子どもに社会に慣れさせることは親として大事な役目。その第一歩が家事のお手伝い、だと思っています。掃除の仕方から食事の準備、部屋の片付け……。いわゆる“家事のコーチ”になって早い段階からライフスキルを高めてほしいですね」
 
 
大森酉三郎(おおもり・ゆうざぶろう)
一般社団法人 星槎湘南大磯総合型スポーツクラブ・クラブ長。1969年12月7日生まれ、神奈川県平塚市出身。藤嶺藤沢高、中央大を経て、社会人リーグ関東一部の海上自衛隊厚木基地マーカスでプレー。01年からは指導者へ転身し、03年まで厚木マーカスのコーチを務めた後、04年から神奈川大学サッカー部監督に就任。09年にはユニバーシアード日本代表コーチを兼務し銅メダル獲得に貢献。2010年に湘南ベルマーレフットボールアカデミーダイレクターを経て、2012年より現職。
 

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取材・文・写真 小須田泰二

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