■与えられた"答え"ではなく、自分で見つけた"答え"
将来、海外でプレーしたい、海外で活躍するプロのサッカー選手になりたいという夢を持つ子どもはたくさんいることでしょう。18歳になり、海外でプレーするようになってぶつかるのが、パーソナリティの壁です。異国、異文化でプレーするときに、周囲に遠慮して
自分を出せないということは、とくに日本の選手によくあります。サッカーの技術やフィジカルと同じぐらい、人間性、パーソナリティの向上は重要なことで、ミランスクールではその部分にもアプローチをしています。
「スクールに来る親御さんたちにお伝えしているのは、ミランのトレーニングには、単純にサッカーが上手くなることだけではなく、サッカーをすることで友達との人間関係を深めたり、人として成長できる仕掛けがたくさんあることを説明し、理解していただきたいということです。男の子も女の子もサッカーを通して多くのことが学べると考えています。そのためにも自分で考えてプレーすることが大切で、親からプレッシャーをかけられて『シュートを打て!』と言われてプレーするのではなく、自分からうまくなりたい、こんなプレーがしたいと思うことが必要です。また、われわれコーチは子どもたちに考えさせるために『こうやってプレーしなさい』と考えや答えを押し付けないことも大切です。例えば、シュート練習で『この状況では胸トラップしてボレーシュートだよ』と答えを与えられた中で、10回中8、9回のゴールを決めるのではなく、たとえ1回であっても自分で考え抜いた方法でゴールすることが大切。これが絶対に子どもたちの成長に繋がると信じています。コーチが考えなければいけないことは、子どもたちが自分で考えて決断し、プレーできるような環境を作ってあげられるかどうかです」
子どもたちが明るく、活発に、のびのびプレーする。それがミランスクールの最大の特徴で、その雰囲気をつくっているのがミランの育成哲学です。緑に囲まれたグラウンドの立地も含めて、子どもたちがサッカーを楽しくプレーするためには、とても良い環境と言えるのではないでしょうか。
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取材・文 鈴木智之