今回お話をしてくださったチャイルドライク&スポーツの渡辺さんは、福岡県でサッカーの指導のほか、体操教室なども行っています。実際に、子どもたちには、体操教室を通して、どのような指導をしているのか、を、お聞きしました。
■基本は『運動あそび』
遊びから身体の動かすことの喜びを知り、友だちをつくって、一緒に課題をやり遂げる達成感を体験することが大切だと考えています。その中で、認知(知的プログラム(見て考えて動く)に対して働きかける。これにより、考えながら動き、動きながら考えられるようになります。遊びの楽しさを第一に伝えながら、子どもたちに、一つ上を目指せるような、さまざまなメニューやプログラムを提案しています。
どんな世代でも、時間や状況に応じて身体疲労(フィジカル)・精神的疲労(ストレス)が追い詰められ、認知機能(判断力)が低下していきます。 あえてその様な状況をつくり、認知能力が落ちないような訓練ではなく、落ちてから高い判断が出来る様に、その能力を高める指導を行っているのです。自分の運動を見て欲しいといって来る時や、自分から(自発的に)課題やメニューを提案してくる瞬間になってきた時(気づき)を、大切にしていますね。
また、器械体操は個人の競技のイメージがありますが、グループを作って練習を行うことで、目的を共有させ、自分の意思を相手に伝えたり、相手の考えを受け入れたりして協力する事(コミュニケーション能力)を覚えていきやすくさせています。
①目的→②戦術→③技術の段階を踏まえたメニュー作りが大事になります。その意味でも、子どもたちが練習を消化する事で安心してしまう、消化型のメニュー法は、あまりお勧めできません。