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運動能力

イメージ通りに自由をコントロールできる!もっとうまくプレーできる!身体の使い方トレーニング

公開:2013年10月16日 更新:2024年1月19日

キーワード:コーディネーション

「自分のイメージ通りに自由に体を動かすことができたら、もっと上手くプレーできるのになぁ」。そんな思いを持っている子どもは多いのではないでしょうか。スポーツにおいて自分が思った通りに身体をコントロールするのは至難の業です。
しかし、毎日の練習において「ある心がけ」を積み重ねていくことで将来的に身体をイメージ通りに動かせる可能性が高まります。
今回、中学生時代に100メートル走で日本一に輝く実績を持ち、現在は常葉大学陸上部監督として様々な種目を指導する里大輔氏に「身体を思い通りに動かすためのコツ」を聞いてきました! ぜひトレーニングの参考にしてみてください。

■どのように身体を動かすことが、サッカー上達の近道なのでしょうか?

「どのスポーツにも言えることなのですが、身体を動かすときのポイントは『速く、大きく』です。さらに、私が指導をするときは、身体の『使用率』を意識します。たとえば、体幹部と一言で言っても、みぞおちの部分だけを体幹ととらえるか、おへそからみぞおちまでの間を体幹ととらえるか。
その違いで、身体の使用率も大きく変わります。サッカーで必要なダッシュなどの瞬発力は、体幹部の力で生み出されるので、身体全体を大きく使うことができれば、スピードもパワーもアップします。これを小学生のうちに身につけておけば、その後のスポーツにおける伸びしろが大きく変わります」
運動神経.jpg
<左:体幹部を小さくしか使えていない/右:体幹部を大きく使えている>

■速く、大きく動かすポイントとして、サイドステップを例にあげる里コーチ

「日本の子どもたちを見ていると、『速く、小さく』動くことが得意な選手はたくさんいます。たとえば、その場でステップを踏んでごらん? というと、多くの子どもが小さく、速く、下半身(脚)だけを動かします。
しかし、ドイツなどヨーロッパの選手たちは、体の軸ごと左右に『速く、大きく』動く意識も併せ持っています。この違いが、身体が成長するにつれて、フィジカル面の差になって現れてきます。U-12の年代は神経系を鍛える重要な時期ですが、コーディネーションの視点から見ても、速く、大きく動かすことは大切です」
たしかに、細かく素早く動くことのできる選手は、ジュニア年代にも多くいます。しかし、身体全体を使って、ダイナミックにスピードとパワーを発揮できる選手は少数派でしょう。同じサイズの子どもがいたとして、身体を小さく使うのか、それとも大きく使うかで、スピードもパワーも変わります

■身体の使い方の理想として、メッシの名前をあげる里コーチ

メッシは身長170cmとそれほど大きくないにも関わらず、爆発的なスピードとパワー、そしてテクニックで屈強なディフェンダーをかわしていきます。
「メッシには、『みぞおちから下が脚』という感覚があると見受けられます。彼は体幹部を使って大きく動くことができるので、加速するスピードも速い。さらに、メッシは100%全力ではなく、余裕を持って身体を動かしているように見えます。サッカーのプレーを例に上げると、100%の力を出し、全力疾走した状態でボールをコントロールするのは至難の業です。
人間の身体は力だけで全力を出すと力んで遅くなります。イメージとしては、80%の力に加え、身体をコントロールする意識で走ったほうが、100%全力を出すよりも、速く走ることができます。さらに80%の力で走ることで、ボールをコントロールする余裕も生まれます」
メッシのように身体の使用率をあげて、素早く意のままに動けるようになりたい! そのためには、どのようなトレーニングが必要なのでしょうか? 里コーチは「かなり原始的なトレーニングですが...」と言いながら、実演してくれました。
原始的で基礎的であるからこそボディーコントロールを向上させるには効果的なのでしょう。

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取材・文・写真/鈴木智之

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