新学期が始まったとはいえ、残暑続きの毎日で子どもの食欲も減退していませんか。特にサッカーをやっていると、暑さだけではなく練習の疲れが出ている場合もあります。親として、少しでも食べやすくて栄養のあるものを食べさせてあげたい!そんなパパ・ママのために、料理が苦手でも用意できる栄養補給メニューを、公認スポーツ栄養士であるルミさんこと「こばたてるみ」さんに紹介してもらいました。気になるレシピや食べさせたいメニューがあれば、ぜひチャレンジしてみてください。
■見た目も味も栄養も重視するよくばりパパ・ママに栄養バッチリこだわりメニュー
【こだわりMENU 01 サバの竜田揚げ】
1 半身に切ってあるサバをブツ切りにする
2 おろし生姜、おろしニンニク、醤油、みりんと、少量の酒を入れた中に30分浸けておく
3 片栗粉入りのビニール袋に具材だけ入れると、楽に揚げ物ができる
4 小さめのフライパンに油を2~3センチ熱して揚げると残りの油を捨てることもなく手間もかからない
ルミさん ONE POINT ADVICE1油をしく目安は、具材が半分浸かるくらいまでにしてください。途中で油がなくなったら、継ぎ足してくださいね
【こだわりMENU 02 サケのホイル焼き】
1 ホイルの上に薄くバターか油を塗る
2 サケをのせて塩とこしょうをまぶし、酒をちょっとたらす
3 野菜(ぎんなん、三つ菜など)をのせ、ホイルの上部を閉じる
4 フライパンにちょっと水を張って、蒸すように焼く
ルミさん ONE POINT ADVICE2レンジでつくる場合は、ホイルではなく、お皿の上に直に置いてラップをかけてから温めるようにしましょう
■料理は初心者or苦手なパパ・ママに親も子どもも喜ぶ楽ちんメニュー
【楽ちんMENU 01 サツマイモのオレンジ煮】
1 サツマイモをよく洗い、切ってアクを取る
2 1を鍋に入れる
3 果汁100%のオレンジジュースをサツマイモが浸るくらいに入れる
4 落としブタをのせて煮るだけ
ルミさん ONE POINT ADVICE3サツマイモが切れれば幼稚園児でもできるくらい簡単です(笑)。ひたひたにジュースを入れるところがポイント
【楽ちんMENU 02 サケの炊き込みご飯】
1 米の上に昆布をのせて浸水させる。夏は30分、冬は約1時間
2 ブツ切りにした鮭、細切りの野菜を加え、塩、醤油、みりんで味を整える
3 好みでひじきを入れる(ひじきはしっかり戻さなくてもOK)
4 スイッチポン!で完成
ルミさん ONE POINT ADVICE4サツマイモを1センチ角のサイコロ状に切って米と一緒に入れて醤油、塩を入れて炊けばサツマイモご飯になります。黒ゴマも散らすとGOOD
■季節が変われば食欲も戻ってくる!? 夏バテと食欲の関係についてQ&A
Q. 夏に食欲をなくす人は多いですが、涼しくなると食欲は復活しますか?
A .新学期になってからも、子どもは平日、土日は勉強にサッカーに忙しいでしょう。食欲のない原因は、疲れにある場合も考えられます。その場合、生活スタイル自体を見直す必要があります。そのため、単純に暑いからといって喉ごしのいい麺類や冷たいアイスばかり食べていた子どもは、暑さが緩和すれば食欲が復活します。また、これらは血糖値を急上昇させるので、おかずも含む食事をとるようにしましょう。
Q.食欲がない時期が続くと、胃は小さくなるの?
A 内科医が病気の方の手術をする時に胃を見てみて分かったそうですが、手術前は食事量を減らしていても、それで急激に胃のサイズが小さくなる訳ではないようです。サイズというより、一度に食べられる量が少なくなります。それで胃が小さくなったような気がしますが、サイズ自体が小さくなることはありません。また、食べないと胃の中の消化吸収の効率が低下します。つまり、サイズではなく機能的に小さくなると考えられます。
Q.機能的に小さくなった胃を回復する食材は?
A 胃の膨張・収縮には時間がかかります。ただ、短時間で少し食欲が減退しただけなら、体調さえ回復すれば食べ物もすぐに食べられるようになるでしょう。旬のものは栄養価が高く価格がリーズナブルです。今の季節でいえば、サンマ、サケ、サバ。たんぱく質が豊富で筋肉の材料にもなります。成長期のお子さんなら骨の材料にもなりますし、体をつくるのでオススメです。
【監修】 こばた てるみ
公認スポーツ栄養士。
株式会社しょくスポーツ代表取締役。
日本初の公認スポーツ栄養士16名のうち1人。
Jリーグ「清水エスパルス」、Fリーグ「府中アスレティック」をはじめ、競泳オリンピックメダリストやプロ野球、箱根駅伝選手など数多くのサポートを手がける。家では子育てに奮闘するサカイク世代のお母さん。愛称はルミさん。
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取材・文/石川守延 イラスト/斉藤正太 写真/DEXI・サカイク編集部