健康と食育
ジュニア年代からこれだけは守りたい!栄養摂取7つのポイント
公開:2014年9月 5日 更新:2014年9月10日
セレッソ大阪U-12の優勝で幕を閉じた全日本少年サッカー大会では、保護者やコーチに向けた栄養に関するセミナーが行われました。同セミナーでは、横浜F・マリノスの栄養アドバイザーを務めている公認スポーツ栄養士、橋本玲子先生が登壇。約1時間にわたり栄養に関するさまざまな実践的なアドバイスを来場者に伝えました。今回は、その中でも橋本先生が特に強調していた7つのポイントをご紹介します。
取材・文/内藤秀明 photo by tablexxnx 主催:日清オイリオグループ株式会社
■1.朝食をしっかり摂る
調査によると、朝ご飯を摂らないジュニアアスリートは、約10%になります。たった10%じゃないかと思うかもしれませんが、じつは朝ご飯を小さい時から食べない習慣が身についてしまうと、改善されにくいです。F・マリノスの選手で、朝ご飯を食べない選手はいませんが、もともと朝に食べる量が少ない選手や、プロになってから食べ始めたような選手の場合、朝ご飯を食べられないことで、一日に必要なエネルギーを摂れないということがあります。
また、おにぎりを一口かじって出かける。あるいは、パンを一口と牛乳を飲んで出かけるだけでは、成長期のお子さんに必要な栄養を摂りきることができません。
■2.おかずは1日3食、毎回食べる
基本的にはエネルギー源になるご飯、パンが必要です。そして、筋肉の材料となるソーセージ、納豆、卵、魚のようなタンパク質が必要です。なかなか朝から魚を食べたりしないと思いますが、いわゆるタンパク質、おかずと言われるものが食事には必要です。
■3.野菜を残さず食べる
もうひとつ大切なのが、野菜です。忙しい現代社会では、摂るのが難しいかもしれません。ただ、1人暮らしで自炊しているF・マリノスの選手は、「朝からサラダを作らなくても、ミニトマトを買ってきて、洗って食べるくらいだったらできるよね」という話をすると、彼らはとても真面目に聞いて、毎日ミニトマトを食べてくれます。このように、難しく考えずにご飯とおかずとなにか野菜を摂ればいいのです
「野菜の代わりに野菜ジュースはいいんですか」とよく聞かれますが、野菜ジュースも悪くはないです。ただ、できれば旬の野菜を噛んで食べることが大切なので、できれば食品として摂ってほしい。けれども、野菜ジュースでもビタミンや食物繊維は含まれていますので、時間がないときには野菜ジュースなどを活用していただければと思います。
また、学校給食などの栄養に携わっている人たちは、野菜を残す子どもが非常に多いと言います。どれだけバランスのとれた食事を、学校やチームの合宿先、家庭で用意しても、嫌いだからという理由で子どもが残してしまったら意味がないです。野菜を残さず食べる努力をしなければなりません。基本的には、ご家庭でいろいろと調理方法に工夫をしてみて、諦めないことが大事だと思います。
■4.牛乳を毎日飲む
牛乳やヨーグルトは、骨の材料となるカルシウムが豊富に含まれています。ここ最近、牛乳は飲まない方がいいという情報が広まっていますが、牛乳というのはトータルで考えると、タンパク質やカルシウム以外にも栄養素がまんべんなく含まれている素材です。なので、成長期の子どもの身体には必要です。これは海外でも一致した見解で、牛乳やヨーグルトは毎日摂った方がいいです。
取材・文/内藤秀明 photo by tablexxnx