なでしこの女子W杯優勝とロンドン五輪出場決定。男子のロンドン五輪とブラジルW杯予選と、日本代表の活躍を目にするたびに子どもたちも「将来は代表になりたい!」という思いを強くしているのではないでしょうか? でも、ひとくちに日本代表といっても、いろいろなカテゴリーがあることはご存知ですか?
■年代ごとに細かく分かれて日本代表がある男子
□日本代表
⇒現在、2014FIFA W杯ブラジル大会に向けて3次予選を戦っているチーム。その名前の通り、日本国籍を持つ選手で構成されています。すべてのカテゴリーから選手が選ばれ、年齢制限はありません。2009年にはサムライブルーとの愛称も制定されました。一部報道などでA代表、フル代表と表されることもありますが、日本サッカー協会ではA代表という呼び方はしていません。
□U-23日本代表
⇒五輪出場を目指すチームのこと。五輪の参加資格が原則として五輪開催前年の12月31日現在で23歳未満の選手に限られるためにU-23日本代表と呼ばれています。この“U”とはUnder(アンダー)の意味。ただし五輪にはオーバーエイジ(overage)枠があり、各チーム3名を上限として23歳以上の選手を登録することができます。そのため、オーバーエイジ枠を含めた選手で五輪を戦う際には、オリンピック日本代表と呼ばれることもあります。
また、五輪開催の前年に予選を戦う際には、22歳以下の選手を集めるためU-22日本代表と呼ばれます。※現在のU-22日本代表は、2012年のロンドン五輪を目指している代表チームで、1989年1月1日以降に生まれた選手が対象となっています。
清武弘嗣選手(セレッソ大阪)や原口元気選手(浦和レッズ)のように、日本代表と五輪代表を兼任する選手もいます。
□ユニバーシアード日本代表
⇒大学または大学院在学中の男子学生で構成されたチーム。国際大学スポーツ連盟が主催する、大学生の世界一を決めるスポーツ大会「ユニバーシアード」に出場します。ユニバーシアードは、冬季、夏季の両大会が2年に一度行われ、2011年8月中国/シンセンに行われた同大会で、日本男子チームは優勝を果たしました。ちなみに、この時の主将はU-22日本代表の主将でもある山村和也選手(流経大⇒鹿島)でした。
■U-20日本代表
⇒20歳未満のW杯、FIFA U-20W杯(2005年まではFIFAワールドユース選手権と呼ばれていました)に出場するために召集されるチームのこと。U-20W杯開催年の1月1日に20歳未満の選手が出場資格があります。このU-20W杯は2年に一度行われます。記憶に新しいところでは、2007年度のチームは「調子乗り世代」といわれ、内田篤人選手(シャルケ04/ドイツ)や香川真司選手(ドルトムント/ドイツ)などが招集されていました。現在の日本代表では、主力としても活躍していますね。
また、U-20W杯の前年に予選を兼ねて行われるAFC U-19選手権(AFC U-19選手権は、2004年までアジアユース選手権と呼ばれていました)に、U-19日本代表として出場しています。
■U-17日本代表
⇒17歳未満のW杯、FIFA U-17W杯を目指す代表チーム。U-17W杯も2年に一度行われます。2011年6月にメキシコで行われた同大会に出場したU-17日本代表は、ベスト8に進出する活躍をみせました。この前年に予選を兼ねて行われるAFC U-16選手権を戦う代表が、U-16日本代表となります。
■その他
⇒選手の発掘、育成を目的として、U-14、U-12の選手を集めてキャンプや対外試合などを行っていますがが、U-14日本選抜、U-12日本選抜と呼ばれ、日本代表とは区別されています。
小学生の年代でもU-12日本選抜に選出されるチャンスがあります。日本選抜、日本代表を目指して、日々の練習に励んでもらいたいですね。
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取材・文/kilohana 前田陽子 写真/新井賢一