サッカー豆知識
バルサキャンプはコーチの質に自信あり! 子どもたちがとりこになる夢のような時間と自立を促すアプローチ
公開:2017年6月21日 更新:2021年1月27日
FCバルセロナが備え持つブランド力と、トップチームから共有される最新のメソッド。そして「より多くの子どもたちにその環境を提供したい」という運営側の想いがあいまって、今年で11年目を迎えるFCバルセロナキャンプは、今では日本の少年サッカーシーンにおいて、大きな影響を与える存在となっています。
その知名度を一躍高めるきっかけとなったのは、やはり久保建英選手の存在です。2009年に同キャンプでMVPを獲得したことをきっかけに、バルセロナの下部組織入りを実現したシンデレラストーリーは、多くのサッカー少年に希望を与える出来事となりました。(取材・文:原山裕平)
■久保選手の出現がバルサを本気にさせた
全世界で開催されているバルサキャンプから、バルサのカンテラ(アカデミー)入りを果たしたのは、久保選手だけだとキャンプを運営するAmazing Sports Lab Japan代表の浜田満さんは言います。
「バルサとしても、キャンプからそんな子が出てくるとは思っていないわけですよ。でも、実際に建英のようなタレントが出てきたので、バルサ側もよりキャンプ・スクールに対する取り組みに力を入れるようになってきました」
久保選手だけでなく、バルサキャンプの参加者のなかからは他にも逸材が生まれています。2011年のMVPとなったタルハニ存哉くんは、その後エスパニョールの下部組織に入り、現在はカタルーニャの強豪U・Dコルネジャに在籍。2013年のMVP 細川楓くんは、あのアンドレス・イニエスタに才能を認められ、自宅にも招かれたそうです。現在は横浜F・マリノスのジュニアユースに在籍しており、今後の成長が期待されています。
こうした実績を生み出せる理由を浜田さんは「コーチ陣の質の高さ」と断言します。確かなメソッドがあるのはもちろんのこと、それを伝える手法に長けており、キャンプ期間はまるで別世界にいるような感覚を、子どもたちは味わえるというのです。
「たとえるなら、ディズニーランドにいるような感覚ですね。異国感というのか、本当にスペインにいるような空気感が、このキャンプにはあります。コーチたちは選手のやる気を引き出す雰囲気作りも非常に上手く、例えば試合形式のトレーニングの前に、バルサのイムノ(アンセム)を流したりして、子どもの気分を盛り上げるようなことも取り入れています。やっぱり、この年代は最終的に楽しかったかどうかが絶対的な評価基準になる。『楽しい』という部分に関しては、間違いなく自信を持っていますね」
■キャンプは子どもの自立スイッチを押す場所でもある
またサッカーのスキルだけでなく、このキャンプに参加することによって人間形成に役立つ部分もあると、浜田さんは言います。
「子どもって、ある日突然何かができるようになるもの。それができなかったのは、きっかけがなかっただけだったりもします。でもバルサキャンプでは、自分でやらないといけないことが多いので、自立心が促されるんです。単純に使った物を片付けるとか、自分のことは自分でやるということ。あるいは、キャンプに参加させてもらった感謝の想いを親に対して持つこと。そういう部分にもアプローチしているので、自然とみんなの意識が高まる。そういう意味では、子どものスイッチを変えてくれる場所でもあると思います」
わずか4、5日の共同生活なかで、一体感が育まれ、楽しさの中にもピリッとした空気が備わる。キャンプが終わると、子どもたちは充実した表情で帰路に就くそうです。「楽しかった」「また来ます」。そんな感想を聞くたびに、浜田さんは改めてキャンプを開催してよかったと感じることができるそうです。
バルサキャンプの虜になった子どもたちのなかには、キャンプ費の足しにしようと自分でお年玉をためる子もいれば、家のエアコンが壊れたため買い替えを検討していたある家庭では、「エアコンを我慢するのでキャンプに行かせて」と哀願する子もいたといいます。
一方で保護者のなかにも、「金額は決して安くないですけれど、この短期間で、今後の人生に影響を与えてくれると考えたら全然高くない」という反応もあると言います。
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<通常キャンプ>
会場:東京、横浜、名古屋、広島、静岡、長野、滋賀、富山、岩手
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文:原山裕平