考える力
週2の練習で憧れクラブのセレクションに合格! 息子のサッカーへの取り組みが目に見えて変わったキッカケ
公開:2018年11月20日 更新:2018年11月21日
サッカーの技術向上だけではなく、"人間的な成長"というものもサカイクが大事にしているものの1つです。ただ、この2つは全くの別ものというわけではありません。サッカーという競技の中で自ら、そしてチームが輝くためには何が最良の方法なのか。そしてどうすれば自分が成長できるのか。
そういった点を磨くためには自分本位にならず周囲の立場を考えての行動を取るなど、様々な側面での"考える力"が必須です。そして、それを学べるのがサカイクキャンプです。
親元を離れて見ず知らずの同世代であるサッカー仲間と共に過ごす中、サッカーの技術向上だけでなく困難を乗り越える力を身につけるライフスキルプログラムも含まれており、参加した子どもたちの親御さんからは好評を得ています。
現在中学生の尾野優日くんもサカイクキャンプでの成長を実感した1人。小学校3年生で初めて参加し、卒業までになんと8回に渡って参加をしました。そして、卒業後に優日くんはセレクションに受かってクラブチームへ入団。目標に向けて大きな一歩を踏み出しました。そんな優日くんとお父様の繁史さんに、どうして何度もサカイクキャンプに参加したのか、そして何を得たのか聞きました。
(取材・文:竹中玲央奈)
「楽しかった!」と帰ってくるのが本当に嬉しくて。尾野さんは語ります ※写真はサカイクキャンプのイメージ
■「楽しかった!! また行きたい」息子の心からの笑顔が嬉しくて
優日くんがサカイクキャンプに参加をしたのは小学校3年生のときでした。そのきっかけは、当時所属していたサッカーチームは週末しか練習がなかったので、サッカーが好きな優日くんにもっとプレーさせる機会をあげたかったのと、「ただサッカーするだけでなく、考える力や将来社会に出るときに必要な力をつけるようなキャンプは無いかな」と考えたことだそうです。
「小学校のときに入っていたチームが土日しか練習がなかったんです。指導は、ボランティアのコーチが集まって教えてくれていました。楽しくやっていましたが、もっとボールを触るがあったほうが良いのかなと感じおり、インターネットでスクールを探していたんです。そしたらサカイクキャンプを見つけて。料金もリーズナブルでしたし、その理念に共感して、行かせて見ようかなと思ったんです」
しかし、優日くんもまだ小学校の低学年だったとのことで、何日も外泊させることに不安もあったそうです。「初めてのサッカーキャンプということで私も妻もドキドキでした」と当時の心境を語ってくれました。
ただ、いざキャンプへ参加し帰ってきた優日くんを見て、その不安も吹き飛びます。
両親の心配をよそに、キャンプで初めて出会ったお友だちと目いっぱいサッカーを楽しんできた優日くんは、帰ってくるなり「楽しかった!! また行きたい」と目を輝かせてキャンプがどれだけ楽しかったかを話してくれたそうです。
その後は長期休みのたびに自ら進んでキャンプへ行きたいという意思を示した優日くん。ある時は、ひと夏で2か所のキャンプに参加したことも。毎回「楽しかった!」と帰ってくるのを楽しみにしているお母さんもこれには「え!? 帰ってきたばかりなのにサカイクキャンプにまた行くの?」と驚いていたそうです。
そして、前述の通り今年の春に小学校を卒業するまで8回に渡って参加をしました。
繁史さんにリピート参加の理由を伺うと、「息子が毎回『楽しかった!』と目を輝かせて帰ってくる。それが本当に嬉しくて。本人も行きたいというし、親もその顔が見たくて何度もキャンプへ参加させました」と教えてくれました。
■ネガティブワードがないから失敗を怖がらずチャレンジできる場所
サカイクキャンプでは、リピート参加をしてくれているお子さんには、参加回数によってノベルティを差し上げています。優日くんもスパイクを1足ゲットしているのですが、小学校卒業までに「もうひとつ」もらえる規定回数に達することができなかったそう。
「5回目の参加の時にスパイクをもらえました。もう1つもらうにはあと1回の参加が足りなかったんですよね」と優日くんは嬉さを露わにしながらも悔しそうに話してくれました。
サカイクキャンプは、低学年は2泊3日、高学年から3泊4日と1日長くなります。何度も参加したことで多くの友達も出来たと話してくれました。
サッカーの実技のところで優日くんがもっとも印象に残っているのは2対2の練習。1対1は所属チームの練習でもやったことがあったそうですが、2対2は初めてで新鮮だったそう。
ボールを持っているとき、守備のときでどのようなポジションや動きを取ればよいのか、味方にいつ・どうやってパスを出すのかをコーチの言葉を通じて「とても考えさせられた」そうです。
サカイクキャンプには「何やってんだ!」「なんで出来ないんだ!」のようなネガティブワードはありません。ケガをしそうな状況であるとか、してはいけないことをしたら注意することはありますが、サッカーのトレーニングでコーチたちが子どもたちを否定するようなことは言いません。コーチたちは子どもが自分で考えて挑戦したことに対して「いいよ! ナイストライ!」と声をかけてくれるので、子どもたちは自分で考えて伸び伸びプレーできます。そうすることで自信をつけ、さらに上達するにはどうすればいいか、最初はぼんやりとでも"考えるきっかけ"になります。
また、高学年に実施しているライフスキルアンケートで今の自分を見つめたり、初めて会ったお友だちと協力しながら集団生活を送ることでオフザピッチの部分でも得たものがあるようです。
「プレーのことだけではなくて、普段の生活におけるマナーや人とのコミュニケーションという面での"考える力"も養われたと思います」とは繁史さんの言葉です。
サカイクキャンプに行ってからは、トレーニング中に何かあるとチームメイト同士で話し合うシーンも出てきたと言います。「社会に出てから活きる能力、話し合って落としどころを探る事などもサッカーを通じて身につけてほしいと思っていたので『成果が出ているな』と思いました」と目を細める繁史さん。
2017年の春から導入した、「ライフスキルプログラム」を始めとした座学の部分についても、効用を感じているようでした。
ライフスキルプログラムアンケートは初日と最終日に行います ※写真はサカイクキャンプのイメージ
■自主トレを自ら考案するように
優日くんは小学生時代に、お父さんと一緒に毎朝5:00に起きて近くのグラウンドで練習をしていたそうです。「自分から言い出したことなので、起きないことは一度も無かった」と繁史さんは振り返ります。
その中で、サカイクキャンプ前後で優日くんに訪れた変化を象徴するエピソードがありました。
以前はお父さんが練習メニューを考えてそれを優日くんがこなす、という形だったのですが、あるときを境に優日くん自身が繁史さんの作るメニューに対して「なんのためにやるの?」と質問をしてきたそうです。そして、徐々にメニューを自ら考え提案してくるようになったのだとか。
その理由として優日くんは「目的を持って練習したかった」と答えますが、そのような姿勢や発言を見せるようになったのはサカイクキャンプに通い始めてからだとお父さんは言います。
「何のためにやるのか。なんでやるのか。もっとこうしたほうが良い、と。小4なりに言ってくれたのですが、私はそれがとても嬉しかったですね」
そうして自分で考えてプレーすることが当たり前になってきた辺りから、優日くんはグングン成長します。サカイクキャンプで同室の子どもたちに「セレクション」の存在を聞いて、最初は「地元にもあるのかな」程度だったそうですが、のちに自らの意志で今所属しているチームのセレクションを受け、見事合格しました。
■オフザピッチでの成長が意味を成す
サカイクキャンプはオンザピッチとオフザピッチでのプログラムを通じて考える力を養い、参加する少年少女の成長を促します。しかし、こればかりは即効性があるものではありません。
ただし、少しずつではありますが大きな変化を感じられるものだと、尾野さんは語気を強めて語ってくれました。
「長期的な視点に立つととても効果があると思います。僕から見ると、息子はすごく考えるようになりました。僕自身、サッカーをやっていく上で大切なのはオフザピッチだと思っているんですが、そこを大切にできるし意識するきっかけになります」
ただ、お子さんをキャンプに行かせっぱなし、ではいけません。
「色々な話をしっかり聞いてあげるという部分、子どもの話を聞くことが大切かなと。その中で『色々と考えているんだな』ということがわかります」
親がああしろこうしろと主導するのではなく、子どもの「楽しい」を応援する姿勢があり、子どもも親にきちんと自分の意見を言える、親子関係の良さも優日くんがグッと伸びた理由だと取材を通じて感じました。
サッカー面だけではなく、普段の生活面における"考える力"を養うことができるサカイクキャンプに、ぜひお子さんを参加させてみてはいかがでしょうか?
お話を聞いた親子
尾野優日くんとお父さんの繁史さん
サカイクキャンプ2018冬