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考える力

「なぜ、サッカー大好きな子どもが勉強も好きになるの?」サッカーも勉強も方法は同じ!

公開:2019年6月26日 更新:2019年7月 9日

キーワード:勉強夏休みの宿題藤代圭一

サカイクに届いた保護者からの声
「夏休みになると、うちの子はサッカーばかりで、ちっとも勉強しません。夏休みの宿題も自由研究も、8月の終わりになると慌ててやり始める。これを毎年繰り返しています。どうすればいいのでしょう?」


このような声が、サカイクに寄せられてきました。この悩みをどうにかしたい! サカイクはそう考え、「サッカーが大好きな子が、勉強も大好きになる本」を出版した、しつもんメンタルトレーニングの藤代圭一さんにお話を伺いました。

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すると、藤代さんは「夏の暑い盛りに、外でボールを蹴る時間は限られます。ならば、昼間の暑い時間は室内で勉強をして、朝と夕方の暑くない時間にサッカーをするキャンプはどうですか?」と言い、こう続けます。
「文武両道キャンプでは、サッカーは早朝と夕方の涼しい時間に、それぞれ90分ずつ行います。短い時間に集中して成果をあげる。これは、これからの社会に求められる要素です。暑い中、長時間ボールを蹴っていても身体は疲労し、頭は回らなくなり、サッカーに必要な強度を保てません。だったら、メリハリを付けてサッカーは朝と夕方の涼しい時間にし、日中の暑い時間は冷房の効いた部屋で勉強をしましょう」

では、文武両道キャンプで、どんな勉強をするのがいいのでしょうか? 最初は「自由研究の課題を持ち寄って、キャンプの期間に完成させてみてはどうか?」というアイデアが出ました。
それを藤代さんに相談すると、「それだと完成物ありきで、大人が子どもにやらせるだけになってしまいます。せっかく文武両道キャンプに来てくれるのだから、目先の成果物よりももっと大切な、興味を持って探求する心を育むカリキュラムにしましょう」という意見が出ました。
興味を探求する時間を作ることからスタートして、この子は何に興味を持つのかを、一緒に探すところからやっていきたいと思っています。それがキャンプの狙いです。完成物ありきではなく、その子が本当に探求したいものを見つけて、夏休みをどう過ごせば完成するか、具体的なステップを作る。"動き出し" と"とっかかり"を作ってあげるイメージです」

キャンプは2泊3日で行われ、勉強(探求)にあてる時間は、7時間+発表90分というカリキュラムになりました。

勉強(探求)は、次のステップで行われます。

1:テーマを決める
2:完成までのプロセスをイメージする
3:プロトタイプを作る
4:計画(プラン)を作る
5:自分はこれがやりたいと発表する


「最初に子どもたちが興味を持っていることや、疑問に思っていることを『しつもん』を通して引き出してから、何について深く知りたいかというワークショップをします。そこで『将来、自分はどうなりたいのか』を考えてもらい、それと普段持っている疑問をかけ合わせて、テーマを作ります。おそらく、サッカーに関するテーマが多いと思いますが、興味を持っているものであれば、なんでもいいと思っています」

藤代さんがする『しつもん』を通じて、考えを引き出していくので、事前の準備などはとくに必要ありません。

例えば...
「社会」...サッカーの起源って何だろう?
「算数」...PKの成功率はどれくらいなんだろう?
「理科」...ボールはなんで弾むんだろう?


そんな疑問や興味を抱く仕掛けを作り、子どもたちの興味や関心を引き出し、学ぶ楽しさを伝えていきます。
藤代さんは「サッカーをきっかけに『なぜ?』を探求し、計画を立てて実行する楽しさを体験してもらいたいと思っています」と笑顔を見せます。


決められた時間内に集中してやる。それが文武両道の秘訣です。サッカーの時間も1回の練習は90分。暑い中で集中して取り組みます。小学生のうちは、集中する、継続する基礎体力がまだついていない子が多いんですね。サッカーでいうと、練習で対面パスは上手にできるけど、後半のアディショナルタイムになるとインサイドキックができなくなるのと同じです。それは、基礎体力がないからです。勉強の集中力も同じで、10分は続くけど、それ以上は続かないという子も多いですよね」

集中力を高める。質を上げる。それはサッカー、勉強ともにとても大切なこと。

『文武両道キャンプ』では、サッカーの方法論を使って、勉強に取り組むために必要な姿勢を体験していきます。

「サッカーの場合、練習の前に『今日はなぜその練習をするのか』を確認し、練習後には『うまくいったこと、いかなかったこと」を振り返りますよね。それをすると、練習の質は上がります。勉強も同じで、目標設定と振り返りを丁寧にするだけで、集中力も高まりますし、やる気もアップするんです」

子どもが持つ『こうなりたい!』というイメージと丁寧に向き合って、そのために何が必要かを本人に考えてもらい、目標設定と振り返りをします。そうすることで練習の質も高まり、その方法を勉強にも応用することができます。それが、サカイクの文武両道キャンプのコンセプトです。

次回の記事では、藤代さんに「サッカーと勉強を両立するためのしつもん術」をテーマに、具体的なしつもんの仕方を教えてもらいます。

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文:鈴木智之

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