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U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2024
東京ヴェルディジュニアが技術で上回るバルセロナの良さを消すためにとった対策
公開:2024年8月23日 更新:2024年9月20日
『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ』。8月22日に行われたラウンド16で、FCバルセロナに勝利したのが、東京ヴェルディジュニアです。
攻守に高い強度でプレーを展開し、チャンスを確実にゴールに結びつけました。この試合で活躍が光った3人の選手と松尾洋監督の試合後のコメントを紹介します。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)
<<関連記事:バーモントカップ優勝の戸塚FCJはインドネシアチームと熱い攻防を見せた ワールドチャレンジ2日目結果
■バルサはパスをギャップに入れてくるので大変だった
3番 松本眞大朗くん
――バルセロナと試合をした感想を聞かせてください。
バルサとの試合を楽しみにしていたので、やれて良かったのと、味方が点を取ってくれて、最後まで守りきれたので良かったです。
――バルサの印象は?
パスをどんどんギャップに入れてきたり、ボールを回してくるので大変でしたが、キーパーとか、みんなが引っ張ってくれたので良かったです。
――自分のプレーで通用したと思うところは?
フィジカルは通用したと思います。
■狙い通りにシュートが打てた
7番 山本崇翔くん
――バルセロナと試合をした感想を聞かせてください。
パス回しやワンタッチプレーが凄かったです。中盤でパスコースを切ってはいるんですけど、サイドに出されて、そこから一気に前に運ばれるのが嫌でした。
――自分のプレーで通用したと思うところは?
スピードは通用したと思います。
――得点場面もドリブルで独走していましたね。
ハーフウェイラインを過ぎたあたりでボールをもらって、そこから前向きに仕掛けて、スピードで抜いていきました。
――シュートまでのイメージがあった?
最初は縦に行って、ゴール前に差しかかかったところで中に行って、シュートを打とうと思っていました。狙い通りにできました。
――守備の時間が長かったですが、攻撃でボールをもらったときはどういうことを意識していましたか?
自分でドリブルをしてゴールを決めたいので、とにかくドリブルをして決めようと思っていました。
■2点目につながったプレーは狙っていた
1番 木村航之介くん
――バルセロナと試合をした感想を聞かせてください。
相手はパスを回してきたので、逆サイドでサイドバックの人と1対1になることも多かったのですが、中への折り返しの対応が、チームとしてよくできました。
――2点目は、キーパースローを素早く左に展開したところから始まりました。狙っていたプレーだったのでしょうか?
はい。みんな足が速いので、そこにボールを投げて行くぞって感じでした。
――ビッグセーブを連発しましたが、自分のプレーについては?
良かったプレーもありましたが、課題もあったかなと思います。
■監督が語るバルサの良さを消すためにとった戦い方
松尾洋監督
――バルセロナに2対0で勝利しました。試合を終えて、どのような感想をお持ちですか?
苦しい戦いでした。予選から試合を見ていた中で、テクニカルでポジションをしっかり取るスタイルはわかっていたので、いかにその良さを消すか。プレスをかけてしっかり守って、いい形で攻撃に繋げることができればと思っていました。この試合では、そこのところで良い部分が出たのかなと思います。
――得点場面は相手の背後を突く形でしたが、イメージ通りだったのでしょうか?
はい。相手の背後を狙うことや、ボールを奪った後のワンプレーでスペースを突くことは意識してやらせました。守備に関してはみんながスライドして走って、しっかり守ってくれました。僕もピッチサイドから、声をかけながらやりましたけど、よく走ってくれたと思います。
――全員のハードワークが素晴らしかったです。
日本チームにも意地があるし、負けられない気持ちがありました。試合前も「バルサだからとかは関係なく、いつも通りやりましょう」という話をした中で、頑張りを見せてくれたので良かったです。
■バルサに逆を取られる場面は多かった
――試合をしてみて、バルセロナの印象は?
やっぱり上手いですよ。狙いを持って奪いに行ったのに、ワンタッチで剥がされたり、いいところにスパンッてパスを入れられたり、逆を取られて運ばれる場面は多かったですよね。
ただ、この試合に関しては、何度かあったオフサイドを含めて、あまり合っていなかった印象を受けました。あそこでしっかりと繋がっていたら、違った展開になったのかなとは思います。
■ボールを相手が触れられないところに置くことにこだわっている
――今までバルサと対戦した日本のチームは、ボールを奪ったとしても、すぐに奪い返されたり、顔を上げられないことが多かったのですが、ヴェルディの選手たちは奪いに来られても相手を外すとか、いなして前にボールをつけることができている印象を受けました。
そこは、こだわりながらトレーニングしているところです。相手の逆をとったり、ボールを相手から隠したり、触れないところにボールを置くことはこだわって練習しているので、バルサを相手にしても、日頃やっていることが自然に出たのは良かったと思います。
■バルサとの対戦は子どもたちにとっていい経験
――『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ』は、世界に挑戦する大会ですが、この大会の意義やバルサと試合ができたことについては?
みんながバルサとやれるわけではないので、子どもたちにとっていい経験になったと思います。実際に(ヴェルディジュニア出身の)山本理仁(シント・トロイデン)は、第1回大会に出て、(当時バルセロナの)エリック・ガルシアたちと試合をしています。そして今回のパリ五輪で再戦しているので、そういう姿を見ると、感慨深いものがありますよね。今回の選手たちも10年後ぐらいに、今日のメンバーと真剣勝負ができるようになってもらいたいと思っているので、その意味で、意義のある試合だったと思います。
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