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- 初心者コーチの心得その2:子どもの性質や特徴を把握しよう
平日は仕事、休日はサッカー少年の指導に励むボランティアコーチに送る当連載。前回は「サッカーは遊びだから楽しむが一番」をテーマに、「初心者コーチ&ボランティアコーチ 5つの心得」のひとつをシンキングサッカースクールヘッドコーチ・高峯弘樹さんに話してもらいました。今回のテーマは「子どもの性質や特徴を把握しよう」です。(取材・文 木之下潤)
【初心者コーチ&ボランティアコーチ 5つの心得】2.子どもの性質や特徴を把握しよう3.サッカーというスポーツを知ろう4.個々のキラッと光る部分を探そう5.コーチもクリエイティブになろう
■選手目線に立ち、コーチが学ぶべきことは子どもの性質や特徴!
前回、高峯さんは「『子どもたちが楽しいとは何か?』と考えて選手たちに寄り添ったとき、サッカーの指導は競技性よりも楽しいが先立つべきだと気づいた」と語ってくれました。そして、最後に指導経験の浅い初心者コーチやプレー経験のほとんどないボランティアコーチは「まず、子どもたちが楽しいと感じることは何かを探すことからサッカーの指導を始めてもいいのではないか」と伝えてくれました。
子どもの気持ちになってみる。子どもの目線に立ってみる。つまり「PLAYERS FIRST!(プレイヤーズ・ファースト)」とは、この精神を指すのではないでしょうか。たとえば、他の学年が練習しているときに、選手たちの中に混ざって自分も一緒にトレーニングをしてみると『楽しい』と感じるポイントがわかるかもしれません。さらに一方で、子どもたちがどんな状況になると練習に興味がなくなり、プレーが退屈に感じるのかもわかるかもしれません。
「8歳ぐらいまでは、どんなにサッカーをうまくプレーさせようと懸命に言葉を投げかけても聞いていません。いえ、聞く能力がまだ備わっていないと表現した方が正しい。普通は、練習をうまく進めるために練習メニューの内容を説明した後にトレーニングを行います。ただ聞く能力が備わっていない子にいくら説明したところでトレーニングがうまく進むわけがありません。
それよりも、まずやってみる! いきなり子どもたちにやらせるのが不安であれば、コーチがデモンストレーションを見せてみる。もしコーチができないのであれば、それが実践できる上手な選手にお手本になってもらい、『ナイス・プレー!』と褒めてあげてもいいでしょう。育成年代の指導において、前提として知っておくべきことはサッカーのことではなく、まず子どもの性質や特徴だと実感しています。質問です。
■子どもって、どんな特徴があると思いますか?
競争が好き。
長時間ジッと話を聞けない。
楽しいことが好きだから考えるより体を動かしていたい。
集中力が続かないから同じ練習ができない。
ぼくがこれまでに発見したのは、こんな単純なことです。でも、大人であれば『集合!』と声をかけたらそのとおりに動いて行動できますが、子どもたちはできません。『しっかり聞いて!』といったところで『怒られた!』と感じる子すら存在します」
前回、高峯さんが「鬼ごっこ」の話題に触れましたが、子どもの性質や特徴と比較してみると、彼ら彼女らが「鬼ごっこが楽しいわけ」が理解できます。とはいえ、サッカーというスポーツをやる以上は競技を通じて楽しいと思わせなければいけないから、鬼ごっこの原理をうまく活用することがジュニア世代の指導に通ずることです。
(取材・文 木之下潤)
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