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子どもが心からサッカーを楽しむための「サカイク10か条」
子どもは親の分身ではない 指導はコーチに任せ、チャレンジの姿勢をほめることが成長の糧になる
公開:2017年8月14日 更新:2021年1月27日
サカイクでは子どものサッカーに関わる保護者のみなさんに、大切にしてほしい"親の心得"を10か条にまとめました。
第2条には「今日の結果ではなく、子どもの未来に目を向けよう」という項目があります。これは結果ではなく、子どもたち自身が考えて、挑戦する姿勢を評価してあげようというものです。
子どもがサッカーを楽しむために、親はどのように子どもに接していけばいいのか。1988年ソウルオリンピック100メートル背泳ぎの金メダリストで、現在はスポーツ庁長官を務める鈴木大地さんに、自身の経験をもとにスポーツを続けることの大切さと、親と子どもの正しい関係性についての話を伺いました。(取材・文:原山裕平)
子どもが心からサッカーを楽しむための「サカイク10か条」1.子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えよう2.今日の結果ではなく、子どもの未来に目を向けよう3.子どもの力を信じて、先回りせずに見守ろう4.子どもは小さな大人ではないことを理解しよう5.コーチやクラブの考えを聞いてみよう6.ダメ出しや指示ではなく、ポジティブな応援をしよう7.あなたが子どもの良いお手本になろう8.子どもの健康や安全に気を配ろう9.サッカー以外のことを大切にしよう10.笑顔で子どもとサッカーを楽しもう
■スポーツは楽しむもの
鈴木長官は、サッカーに限らず、スポーツは「楽しむもの」という前提があることを強調します。結果至上主義ではなく、子どもがスポーツを続けていくためにどのように接すればいいのか。まずは、そこを理解することが重要だと言います。
「サッカーも民間のクラブがかなり増えてきて、継続的な指導が行われるようになってきたと思います。一方、学校の運動部活動では、中学3年間、高校3年間という短いスパンのなかで、どうしても指導者は自分のコーチングによって成績を出したいという気持ちが出てきてしまう。そこで子どもたちに無理をさせることにつながってしまうのかなと思います。無理をさせると、子どもたちは楽しさを失い、次第にそのスポーツが嫌いになってしまうでしょう。そのあたりは十分に注意しないといけない。もちろん自由奔放にやらせればいいというわけではないですが、『楽しい』という思いを失わせてはいけません」
世界の頂点に立った鈴木長官自身は、少年時代にどのように水泳というスポーツに向き合ってきたのでしょうか。
「小学校2年生で水泳をはじめて、翌年からは選手育成コースに移ったんですよね。その2年後には選手コースで毎日泳ぐようになっていました。朝練習もありましたし、学校の長期休暇中は合宿ばかりで、水泳中心の生活でした。今考えると他のことをやる余裕も時間もなかったんですが、幸いにしてオリンピックに行けましたから、報われたと思っています。そうした結果だけではなく、水泳に没頭したあの時期に勉強になったことはたくさんあります。その分、犠牲になったものもありますが、続けていてよかったと思いますね」
もちろん鈴木長官の場合は少年時代から才能があり、将来に大きな希望を見出せていたからこそ、水泳を続けられたという側面もあるでしょう。しかし、そんな鈴木長官にも挫折はあり、水泳を辞めようと思った時期もあったそうです。
「6年生の時にそれまで習っていた水泳クラブのコーチが辞めてしまって、自分だけでやっているような時代があったんです。自分なりに練習メニューを考えて、目標を立ててやっていたんですが、やっぱりひとりでは心が折れそうになりますし、なんとなくやる気を失ってしまいました。中学1年の時は全国大会にも行けなくなってしまい、フェードアウトしかけたんです」
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文:原山裕平
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