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「わたしにはサッカー経験がないから、子どもにアドバイスしてあげられない」
サッカー未経験のお父さんお母さんは、サッカーに励むわが子に対してなにをしてあげられるのでしょうか?
FCバルセロナのキャンプやスクール運営などを手掛ける浜田満さんは、「サッカー未経験の親のほうが有利かもしれない」と言います。
多くのサッカー少年とそのお父さんお母さんに接してきた浜田さんがそう語る根拠とは。(文 浜田満 構成 北健一郎 コンテンツ提供 徳間書店)
■サッカー未経験の親は、子どもの主体性を引き出す力が高い
よく、「自分はサッカーをやったことがない。子どもに何を教えればいいのか分からないんです」という相談を親から受けます。でも、いい選手の親がみんなサッカーをやっていたとは限りません。むしろその逆で、いい選手の親の中にも、未経験者がたくさんいます。
サッカー未経験者であっても、子どものためにできることはたくさんあります。これまでにたくさんの親御さんと接する機会がありましたが、どんどんレベルが上がっていく子どもの親には共通点があります。
それは「子どもの主体性を引き出す力が高い」ということです。子どもが自分からやりたいと思えるような仕掛けをするのは、親の大事な役割です。引き出し方は、それぞれの子どもの性格や環境によって違ってきます。
■天才サッカー少年のお母さんは、どんな人?
例えば、前述のスペインの名門RCDエスパニョールの下部組織に所属していたタルハニ存哉くん。彼のお母さんは、まったくのサッカー未経験者でした。存哉くんが大好きなサッカーで、うまくなるために協力できることはないか──。
そこでお母さんがやったのは、書店や図書館に行ってサッカーの本を片っ端から読み漁ること。サッカーの知識がなかったので、たった数ページを読むだけで分からないところが出てきます。でも、何度も読み返して理解したそうです。さらにテレビのサッカー番組もできる限り録画。そこで解説者がどんなことを言っていたかを研究していったそうです。
そうやって、たくさんの情報を仕入れた上で、子どもに「あんなことが書いてあったよ」「この人はこういうことを言っていたよ」と教えてあげる。子どもからしても「サッカーをやったことのないお母さん」の話には耳を傾けなくても、サッカーの専門家が言っていたことだったら素直にアドバイスとして受け入れることができます。
バルサキャンプやバルサスクールに来てくれる意識の高い親には、こういった例は少なくありません。最初はサッカーのことを全然知らなかったお母さんが、どんどん勉強してサッカーの話ができるようになっていくのをたくさん見てきました。以前、U-15の日本代表のアジア予選を観にモンゴルへ行った時のことです。飛行機の中には日本人はほとんどいなかったのですが、お手洗いに行こうと機内の通路を歩いていたら、『サッカークリニック』を読んでいる女性がいたのです。「この人、ただものではないな」と思っていたら、ある代表選手のお母さんでした。
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文 浜田満 構成 北健一郎 コンテンツ提供 徳間書店
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