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■日本サッカーに大きな期待
うれしかったことがあります。それは、選手がリスクを冒してチャレンジする姿に、指導者も一緒にチャレンジしてくれていたことです。ボールに対して積極的にプレスを掛けに行った場合、かわされるとピンチになります。ですが、リスクを冒してでもボールを奪いに行く、あるいはDFであっても前線に攻め上がっていく。それらのプレーに対するチャレンジを、指導者が後押ししていました。
選手たちは状況を判断し、自らの考えのもとにプレーを実行することで、成功・失敗を繰り返していきます。実戦の厳しい状況の中で、判断や技術が磨かれ、それが試合で使える「生きた技術」になるのです。シュートにしても、公式戦の厳しいプレッシャーがある中での1本と、練習での1本では重みが違います。今大会、1試合当たりの平均シュート数は24本程度、GKのプレー回数はおよそ1分に1回と、11人制に比べて大きく増えました。
選手は試合を通じて学び、試合を通じて成長していくもの。その意味で、8人制導入は色々な変化をもたらしたと思います。この大会を見ていたら、日本代表は遠くない将来、ワールドカップで優勝を争うところまで来るのではないかという予感がしました。日本サッカーの未来に、大きな期待を持つことができた大会でした」
小野剛//
おのたけし
1962年千葉県生まれ。ヨーロッパ、北米、南米と世界各国のコーチング及び選手育成システムを学び、日本サッカー協会強化委員として、トレセン活動を中心に世界を視野に入れた強化システムづくりなどを積極的に行い、現在の日本サッカー躍進の礎を築く。また2009年よりFIFAインストラクターとして世界各国にて選手育成、指導者養成等に携わっている。
取材・文/鈴木智之
写真/小川博久
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