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お父さんコーチや少年団にオススメのトレーニング特集

複数のJクラブでU12監督を務めた指導者から教わる!ボールを奪うための体の使い方とステップワークの基本

公開:2024年3月11日

サッカーの指導を学ぶことができる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-10年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。

低学年を指導する際、伝えるのに苦労するのが「守備」について。ある程度の原理原則に基づくため、ポイントを絞って伝えることが重要になる。

そこで今回より、GO FOWARD 愛知でコーチを務める対馬武志氏に「2人で協力して、相手のボールを奪う守備の基本」を教えてもらった。

対馬氏はA級ジェネラルを保有し、アルビレックス新潟や松本山雅でU-12の監督を務めるなど、ジュニア年代での豊富な経験を持っている。

子どもたちが楽しくプレーしながら、わかりやすく守備の原理原則を学ぶために、どのようなトレーニング、声かけをしていくのだろうか?(文・鈴木智之)

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この内容を動画で詳しく見る

守備の個人スキル「ステップ」「距離感」「体の使い方」を磨く

最初のトレーニングは「ドジング」。これは1対1のことで、攻撃側は片方の手のひらの上にボールを乗せた状態で、守備側の背後にあるライン通過を目指す。守備側はボールを奪うのではなく、相手の動きに対応していくというトレーニングになっている。

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対馬コーチは開始前、「このトレーニングでは、守備の対応で重要となるステップワークを身につけることを狙いとしています」と話し、「相手の正面に入り続けること」をポイントに挙げた。

トレーニング中、対馬コーチは「攻撃側は、相手を横に動かして(自分の正面が空いたら)突破するイメージを持とう」と声をかけ、守備側には「相手と一定の間合いを保ちながら、相手の正面に入り続けること」を強調。

「守備側は、相手の真正面に入って、一番近い道を塞ごう」「攻撃側は、正面が空いたと思ったら、前に進んで行こう」

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さらには具体的な姿勢にも言及し、「守備の選手が、攻撃の選手の正面に入り続けるためには、片方の足を前、片方を後ろにしよう。足を前後にして、上半身は相手に向けて、正面に立つ」とデモンストレーション。

上半身を横に向けすぎてしまうと、向いている方向には速く動くことができるが、背中側に進まれると対応が遅れやすくなり、振りきられやすくなってしまう。そのあたりをわかりやすく説明していく。

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そして「守備は相手がサイドに来たら、進行方向を塞いで、体を当てて押し出してもOK(手を出して押すのはなし)」というルールを設定。

相手が真ん中にいるときにサイドに押し出そうとすると、すり抜けられてしまうので、いつ、どのタイミングで寄せに行くのかなどを体感させていった。

体の入れ方、入れるタイミングにフォーカスした1対1のトレーニング

続いての動画のテーマは「相手のボールを奪う、体の入れ方」。トレーニングは「1対1(ラインゴール)」で、場の設定は先程と同じ。今回は攻撃側が足でボールを扱って行っていく。

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このトレーニングは、ルール設定が特殊である。攻撃側は「タッチ数7回以内」または「7秒以内」でライン通過を目指し、守備側は「意図的に足を出してボールに触ることなくボールを自分のものにする」というルールのもとで行う。守備側としては、「自ら足を出してボールを触りにいくことができない」という制約があるので、相手の足からボールが離れたタイミングを見計らって、体をぶつけてマイボールにしたり、相手とボールの体の間に自分の体を入れてマイボールにしたりすることを学んでいく。

対馬コーチは、股抜きをした攻撃の選手に対して、すぐに反転して体を入れて、ボールを奪ったプレーに対して「素晴らしい!」と賞賛。

「相手とボールの間に、自分の体を入れて奪った。このように、相手にドリブルをさせてボールを奪うことをやっていこう」

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ここでは、相手との間合いについて説明。

「相手との距離が遠いと、攻撃側は怖さを感じないよね? 一歩足を伸ばして触ることのできる距離を保って、相手にボールを運ばせて奪おう」

ボールの奪い方として、相手に体をぶつけて、相手をボールから遠ざける「どいてください」と、相手とボールの間に体を入れる「お邪魔します」の2パターンを提示。

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「これが相手にボールを運ばせて、奪うやり方です」と、年齢に合わせた、わかりやすい表現で伝えていた。

最後は制限時間6秒に短縮。「守備の選手は、時間切れも狙ってね。攻撃側はどこかで勝負を仕掛けてくるから、そこに対して奪いに行く。そのトレーニングだよ」とポイントを説明。

たとえボールを奪えなくても、「次は取れそうだ」「さっきより良くなった」など、ポジティブな声かけを実施することで、前向きにチャレンジする環境を作り出していった。

また、プレーの原理原則もわかりやすく伝え、「"今"のところではなく、相手が行きそうな"未来"のところに先回りしよう」とアドバイス。

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「速い相手の場合"今"のところに行くとすり抜けられてしまう。相手の方が速いと思ったら"未来"のところに行って体を入れたり、ぶつけたりしよう」

今回の動画は、経験豊富な指導者ならではの説明や雰囲気作りなど、参考になること間違いなしだ。トレーニング自体はシンプルなので、すぐに真似できる。ぜひ日々のトレーニングに活用していただければと思う。

この内容を動画で詳しく見る

【講師】対馬 武志/
大学時代に、東京都保谷市(現西東京市)の碧山サッカークラブにて指導者としてのキャリアを開始。筑波大学大学院に在籍していた2004年、なでしこジャパンのアメリカ遠征に「テクニカルスタッフ(分析担当)」として帯同する。その時の縁がきっかけで、2005年に湘南ベルマーレにアシスタントコーチ(分析担当)として入団。その後、サガン鳥栖のテクニカルコーチ(分析担当)を経て、2008年よりサガン鳥栖のアカデミー(U-15)にて指導。その後も福岡J・アンクラス(当時、なでしこチャレンジリーグ所属)、アルビレックス新潟(U-12監督)、松本山雅FC(U-12監督)、星槎国際湘南女子サッカー部(コーチ)と、様々な年代や男子・女子での指導を経験したのち、2023年より愛知県額田郡幸田町にて活動しているGO FORWARD愛知にて小中学生の指導にあたる。
また現在は、これまでの経験を生かし、2023年10月より『サッカー指導者向けのコンサルタント事業』も行っている。

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