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お父さんコーチや少年団にオススメのトレーニング特集
低学年で楽しみながら「運ぶ・ターン」のスキルを磨く練習法!獲得させたい事はメニューの中に詰め込む!
公開:2024年7月18日
サッカーの指導を学ぶことができる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-10年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。
前回より「サッカーを始めたばかりの子ども達が、楽しみながらボールスキルを磨く練習法」をテーマに、エスフォルソフットボールスクール・トップコーチの犬丸圭吾氏によるトレーニングを公開中。
サッカーを始めたばかりの子どもに、楽しみながらドリブル技術を身につけさせるとともに、周りを観て進む、相手と駆け引きをするといった「判断」のともなうトレーニングを紹介したい。
子どものやる気を高め、ポジティブにチャレンジする気持ちを引き出すコーチング、雰囲気づくりは、参考になること間違いなしだ。(文・鈴木智之)
周りを観ながらボールをコントロールするドリブルトレーニング
前回の動画では、鬼ごっこやドリルトレーニングを通じて、ドリブルの際のボールタッチや、周囲を観ることにアプローチしていった。
今回は「ドリブルで周りを観る習慣をつける」をテーマに「ドリブル背中タッチゲーム」を実施。
設定としては、15m×15mのグリッドに1人1個ボールを持って入り、ドリブルをする。ドリブルしながら、相手の背中をタッチしたら1点、タッチされたらマイナス1点、グリッド外にボールが出たらマイナス3点となる(グリッドの広さは、人数に合わせて調整する)。
犬丸コーチは「ボールタッチに意識を向けながら、周りを観る、考える、判断することをしましょう」と声をかけてスタートした。
「相手の背中をタッチする」というルールなので、自然とボールから目を離し、顔が上がるようになる。
そこで犬丸コーチは「たくさんポイントを取るには何が大事?」と質問し、「ボールは足の近くにあることが大事。相手を避けるために周りを観たり、タッチすると見せかけて他のところへ行く」「ボールから目を離して、周りを観よう」といったアドバイスで、ボールコントロールと認知に働きかけていく。
続いては「相手にボールが当たったら、マイナス1点」というルールを追加。その理由を「試合中、相手の足にボールが当たったら、取られる可能性が高くなるよね」と説明し、実際の試合をイメージさせながら行っていく。
最後はオニ2人が手を繋いで、ボールを蹴り出しに行くので、グリッドの外にボールが出たらマイナス3点、オニの背中をタッチできたら1ポイントとルールをチェンジ(オニ以外にはタッチできない)。
オニ同士は協力することがポイントで、試合中と同じように「こっちに行こう」など声を出すことが重要になる。
犬丸コーチは「ボールに集中しすぎると、背中をタッチされる。ボールタッチに加えて、顔を上げて周りを観られるといいよね」と、周囲を観ることの重要性を再確認していた。
相手との駆け引きが頻出!自然と運ぶ・ターンのドリブルスキルを習得
続いての動画のテーマは「ドリルで取り組んだドリブルを対人で発揮」。「背面ゴール1対1」を行い、ゴールを奪うことだけでなく、ゴールを守りながらボールを奪うことにもフォーカスしていく。
設定としては、縦20m×横15mのグリッド中央に、ミニゴール(アルファゴール)を背中合わせで配置。その中で1対1を行い、どちらかのゴールにシュートを決めたら勝ちというルールだ。ゴールするか、ボールが外に出たら交代。時間は40秒を目安とする。
犬丸コーチは「うまい」「いいね」「惜しい」「どっちのゴールを目指す?」など、プレーにシンクロしながら声をかけていく。そうすることで、前向きに取り組む雰囲気を作り出していた。このあたりのコーチングは参考になるだろう。
また「サッカーは相手より点数を決めないと勝てない。まず意識してほしいのは、ゴールを奪うこと」と話し、「ゴールを守りながら、ボールを奪いに行く」とデモンストレーション。
とくに低学年の場合、デモンストレーションは非常に有効だ。大きな声でわかりやすく伝えるとともに、できることなら実演して、ポイントを理解させたい。そのあたりの様子も動画で確認していただければと思う。
犬丸コーチは「今回は、手前のゴールに行くと見せかけて、反対に行くなど、駆け引き、判断のために、ボール感覚を良くするためのトレーニングをしました」と総括。
「子ども達が楽しみながらボールスキルを習得する為のポイントは、2つあると考えます。それが、プレーさせることを優先し、獲得させたい事はメニューの中に詰め込むこと。そしてポジティブなコーチングです」
動画の最後では、これらに付随して、低学年の子どもたちを指導する際のアドバイスも収録されているので、全容は動画で確認していただければと思う。トレーニングの参考になること、間違いなしだ。
【講師】犬丸圭吾/
中学3年畤、ブラジル留学を経験。当時、流通経済大学付属高校の監督であった本田 裕一郎監督の一声で流通経済大学大学付属高校へ進学。主将で初の全国高校サッカー選手権大会に出場。流通経済大学に進学後、関東大学サッカーリーグ優勝、総理大臣杯優勝。
地域リーグで5年間プレーし、引退後は栃木SCのアカデミーコーチとして指導キャリアをスタート。レディースコーチ時は全日本女子ユースU-15大会第3位、普及活動では、約500人を超える子供達を指導。
3年間、栃木SCアカデミーコーチを務め、2018年よりエスフォルソフットボールスクールトップコーチに就任。幼児・小学生を対象としたサッカースクール、幼稚園巡回指導、6年間で約3000人を超える子供達に携わり現在もサッカーの普及に尽力している。
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