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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
力が入り過ぎるパパをどうしたらいいの問題 「過干渉をやめよう」と伝えても効果ナシ
公開:2016年11月10日 更新:2017年2月23日
■旦那様に、気づきのきっかけとなる機会をつくってあげよう
とはいえ、旦那様に「過干渉はやめよう」と言葉で言ったところで理解してもらえないし、変わらないでしょう。ここは、私がそうだったように、「自分で気づいて改める」のを待つしかありません。ただ待つのではなく、良い刺激を与えながら様子を見てください。
まず、お手本になりそうなチームを探してきて、そこのコーチ、そして親のありようを見せてあげてください。
次に、所属するチームのコーチにも、機会を見つけて「親が見守る良さ」みたいなものを旦那様に伝えてもらうよう頼んでみましょう。伝わるかどうかはわかりませんが、妻よりは聞く耳を持つかもしれません。
お子さんに「パパにダメ出しされるとどんな気持ち?」と尋ね、その反応や言葉を旦那様に伝えてもいいでしょう。
取材等で私が知る限り、親が干渉し続けた子どもはうまく伸びません。最悪の場合、サッカーをやめてしまうか、中・高校生の思春期になると親を遠ざけます。「試合には来ないで」くらいはまだ良いのですが、何年も口をきかないという親子もいます。サッカーを通じて親子の絆が深まるべきなのに、断絶してしまうのです。
そんなことも含めて、旦那様と話し合ってください。子育ては、誰しも「自分が育てられたように育てる」と言われます。特に父親は、息子のなかに自分の短所を見つけると余計に苛立つようです。親世代も、子ども世代にも、自己肯定感が高くないからです。
決して責めるのではなく「パパも子どもの頃、干渉されたの?」などと尋ねてあげてください。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。
文 島沢優子
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