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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

借りたユニを洗濯せずに返却するチームメイトに困惑しちゃう問題

公開:2018年6月13日 更新:2018年8月22日

キーワード:LINEコーチスポ少ユニフォーム保護者常識新加入選手

■子どもは親の背中を見て学ぶ

三つめです。

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※写真はサカイクキャンプのものです。 質問者及び質問内容とは関係ありません。

「価値観というか常識がずれている」とありますが、それは先方の親御さんときちんとコミュニケーションをとった結果の結論でしょうか。

同じ少年団で活動していくわけなので、できれば良好な関係を築きたいですよね。相手への評価がネガティブな結果として映ると、お母さん自身がしんどい。その人と会ったときに顔が歪んでしまうでしょう。

あまり他人にとらわれずに「たかが子どものサッカー、たかがユニフォーム」という感覚で何もしないのが一番だと思います。

昭和の時代のように右肩上がりの社会では各家庭の自己責任が問われ、それぞれが「人様に迷惑をかけてはいけない」という感覚で家庭を運営していました。でも、平成も終わりに近づいた今、少子化で地域が崩壊し、各家庭が複雑になってもいるなか「社会で子どもを育てる」意識が必要です。

きれいごと、理想論と感じるかもしれませんが、みなさんが、他人事(たにんごと)ではなく、自分事(じぶんごと)としてとらえられるといいなと思います。

よその子が汚したユニを「いいよ、いいよ」と平気で洗ったり、お弁当を持ってこれない子のぶんもたまに作ってしまう。そんなお母さんの背中に、子どもは学校で教えてもらえないことを学ぶのだと思います。

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島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。
最新刊は、ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)。
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文:島沢優子

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