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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
グローブがなく素手でGKを務めた息子。Bチームは面倒見てもらえないのか問題
公開:2020年5月20日 更新:2020年6月11日
■キーパーグローブの件はチームに対して進言しよう
最後の三つめ。
「AチームとBチームで同時進行の試合になり、一つしかないキーパーグローブはAチームの子が身につけ、Bチームでキーパーを務めた息子は素手だった」とあります。
このことを、お母さんはきっと「AチームとBチームの扱われ方の格差」の実情として書かれたのだと思います。
しかし、ここでこそ、お母さんはチームに対し、クレームを言うべきです。グローブなしにキーパーを務めることは危険を伴います。4年生くらいであれば、パワーのある子は強いシュートを打ってきます。突き指や骨折などけがをする可能性があります。AとBが同時進行でやるかもしれないことは大人は予測できたことですし、2チームで参加するなら2つ用意して当然です。危機管理のなさを指摘すべきです。
どうか、感情的にならず、冷静に息子さんのサッカーを見守ってあげてください。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。
最新刊は『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
文:島沢優子
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