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楽しまなければ勝てない~世界と闘う“こころ”のつくりかた

なくならないパワハラ指導。順番を間違えるとブラック指導になるスポーツ現場の「人間教育」

公開:2019年10月17日 更新:2019年10月31日

キーワード:コーチスポーツマンシップパワハラブラック勝利至上主義指導者挨拶暴力暴言生活態度礼儀

■方法論や順番を間違えると、ブラックな指導になる

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(写真は少年サッカーのイメージです)

 

これを知る者はこれを好むに如(し)かず。
これを好むものはこれを楽しむものに如かず。

「論語」に出てくる有名な言葉です。

知ることよりも、好きなことが、好きなことよりも、楽しむことが上達につながるという意味です。育成期の子どもたちには、ここを懸命に伝えなくてはいけない。それなのに、目の前できれいに整列する「出来栄え」を追求してばかりいる。

それが今最も多い指導者の姿ではないでしょうか。

思えば、私がおよそ20年前にドイツから帰国し「スポーツマンシップ教育を取り入れましょう。このままでは日本のスポーツは廃れてしまいますよ」と訴えたとき、学校関係者の方々の多くから「人間教育なら、もうやっているよ」と言われました。

その当時はわかりませんでしたが、その方々が考えていた人間教育は、実は方法論や順番を間違えると、ブラックな指導になる危ういものだったのです。

私たちは、もうそろそろ過去の常識を疑わなくてはいけません。

 

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高橋正紀さんprofile.jpg

高橋正紀(たかはし・まさのり)

1963年、神奈川県出身。筑波大学体育専門学群ではサッカー部。同大学大学院でスポーツ哲学を専攻。ドイツ国立ケルンスポーツ大学大学院留学中に考察を開始した「スポーツマンのこころ」の有効性をスポーツ精神医学領域の研究で実証し、医学博士号を取得。岐阜協立大学経営学部教授及び副学長を務めながら、講演等を継続。聴講者はのべ5万人に及ぶ。同大サッカー部総監督でもあり、Jリーガーを輩出している。
Jリーグマッチコミッショナー、岐阜県サッカー協会インストラクター、NPO法人バルシューレジャパン理事等を務める。主な資格は、日本サッカー協会公認A級コーチ、レクリエーションインストラクター、障害者スポーツ指導員中級など。

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監修:高橋正紀 構成・文:「スポーツマンのこころ推進委員会」

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