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あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
サイド攻撃主体のチームなのに縦ばかり... 中へのドリブルや斜めのパスをどう教えればいい?
公開:2017年7月28日
■試合の中で状況に応じて一番有効な手段を考える力を養う
今の子どもたちはよく言えばとても素直ですが、コーチに従順過ぎて自分で何も考えなくなる傾向があります。すでにお伝えしたように、それでは創造性が身につきません。
いま、どこがチャンスなのか。
サイドに散らして攻めたほうがいいのか。
裏のスペースに縦にパスを送るといいのか、自分の目の前にスペースが空いているからドリブルで持ち上がったほうが相手にとって脅威なのか。
それとも、相手ディフェンスはすでに戻ろうとしているところだから、味方が動きだすのを待ったほうがいいのか。
そのように、その都度何が一番有効な攻撃手段であるかを見極める選手にしてほしいのです。
■決めつけず、「何でもあり」の姿勢で子どもを伸ばす
もう30数年前になりますが、私がYMCAで指導をしている時代にも、外からクロスを徹底してあげてくる少年のチームがありました。外の子はなかなかいいボールをあげられません。点を決められるうまい選手たちはみんな真ん中にいて「よこせ、よこせ」と叫んでいます。
その子たちにボールを預ければ、何か生まれてくるし、サイドにいる子どもたちも、上手い子たちにマークがつけば、フリーな状態でチャンスに絡めます。
見ていて(言われたことしかしないんだな)と感じました。
「うちはこう攻めるんだ」と決めつけずに、何でもありのほうが子どもは生き生きと動き出します。そして、それが彼らにとって後々プラスになります。ぜひそう考えてみてください。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
文:島沢優子
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