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あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
楽しみながら判断力をつけさせるメニューや考えて動けるようにする声かけはある?
公開:2020年4月24日 更新:2020年5月 1日
■育て急ぐのか、勝ち急ぐのか......。 日本と海外の指導者の違い
佐伯さんは「3歳児には3歳児なりの考え方がある」と書いています。だんごになることもある。成長段階ではそうなることを理解しなくてはいけません。
「年少さんだからだんごでも仕方ないよね。年中になるとこんなふうになったらいいかな」
そんな展望を指導者が持っておく。そのうえで、ゆっくりとサッカーの本質を伝えていきます。コーチたちがゆっくりと問いかけをしながらやります。決して「だんごはサッカーじゃない」といった言い方はしません。
「みんなここにいるけど、どうかな? 味方もいるし、相手もいるよ。とられないところってどこかな?」
そんなやり取りを佐伯さんたちはいっぱいしてきたと思います。
3歳は3歳なりに意見がある。すぐに答えをいうのでなく、ダメでしょではなく。
「ぼくはここがいいと思った」と言えば、「オッケー。なぜそこがいいのかな?」と常に彼女たちスペインのコーチはやさしく対話します。常にやさしいのです。
日本のコーチの指導は性急に見えます。とても急いでしまう。育て急ぐのか、勝ち急ぐのか。両方かもしれません。
ぜひそのような哲学的な部分も見直しながら、ゆっくり指導してください。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
文:島沢優子
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