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■最大限の幅と適した深さを意識すること
日本の子どもたちに考えてほしいことは、中央にスペースを作るために『最大限の幅と適した深さ』を保って攻撃することです。サッカーは個人スポーツではなく、チームスポーツです。チームメイトがどこにいて、どのような動きをしようとしているのかを意識しながらプレーすることも重要です。チームメイトと自分がどう関係してプレーするのかを考えてください。コンビネーションサッカーをめざすのであれば、プレーするためのスペースを、どうやって作り出すか? も重要です。ボールを持っている選手を、周りの選手がどうやって助けながらプレーをするか。それを全員が意識してプレーすることができれば、もっと簡単にプレーすることができると思います。
バルセロナの選手たちは、パスをつなぐときに『相手の守備を動かす』ことを意識しています。一方、日本の選手たちはそこをあまり意識していないでプレーしているように見えます。前へ前へと浮き球の長いパスを送るプレー、ゴールへ向かう直線的な動きでは、ディフェンス側としては守りやすいのも事実です。もちろん、日本の選手は横にボールを動かすこともできますが、少しでも前にスペースがあると、受け手が難しい状況にも関わらず、パスを出してしまいます。私が見た日本の試合では、そのような場面がジュニアからプロまで数多くありました。たとえばバルセロナでは、ジュニアの選手であっても、前に相手が数人いて、数的不利の状態で前方に攻めこむと、周りにいるフリーの選手が「数的不利なのに、なぜ突っ込むんだ!」と怒ります。
このように、これから始まるワールドチャレンジでは、各国の特徴あるプレーを見ることができると思います。『良いサッカーを見る』という意味で、ワールドチャレンジは絶好の機会になるでしょう。
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取材・文/鈴木智之
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