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U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2015
なぜ、最強クラブFCバルセロナの守備はすごいのか【レポート3日目】
公開:2015年8月30日 更新:2021年1月27日
■ポゼッションしたいから早くボールを奪いたい、攻防一体の意味
ポールコーチはグループリーグを通じて組織だったプレーを見せた浦和について「とてもいいチームだった」と評価しています。しかし、雨が降ったことで技術的な余裕がなくなり、バルサの選手たちに寄せられて、カウンターを受けてしまう、またはボールを保持されてしまうというシーンが目立ったのです。
試合後、日本のチームとのいちばんの違いについて聞かれたセルジ監督は「文化の違いもあると思いますが」と前置きして「私たちはできるだけボールを持ってプレーしたいというコンセプトでゲームに臨んでいます。だから早くボールを奪いたい。日本のチームとはそこがいちばん違うと感じました」
ポゼッションサッカーをするためには、ボールを素早く奪い返さなければいけない。日本では攻撃と守備を別の物として考えがちですが、攻守がめまぐるしく入れ変わるサッカーでは、奪われたときにファーストディフェンダーがいかに早く相手に寄せられるか、セカンドディフェンダーがサポートの動きに入れるかが攻守の切り替えの鍵を握ります。ファーストディフェンダーがボールを奪えれば、サポートの動きをするために近づいていたセカンドディフェンダーはそのまま攻撃のサポートに入れます。攻防一体がバルサのボール奪取からのカウンターの早さを生んでいるのです。
■日本の選手は"足"でディフェンスをしている
ポールコーチも言います。
「ファーストディフェンダーは素早くアプローチして、セカンドディフェンダーは自分の位置よりも前に相手を進ませないことを第一に考えます。日本の選手の多くは、ボールを素早く奪おうという意志があっても“足だけ”でディフェンスに行ってしまうため、かわされると何もできなくなります。守備が連動していないためセカンドディフェンダーもサポートする準備ができていません」
結果として中盤の攻防で“守り負け”してしまうチームが多いのです。
「10歳から13歳は相手の考える時間を奪いつつ、相手のボールを前に進めないディフェンスを身につける時期です。この時期にディフェンスに有効な体の向きやポジショニング、味方との距離感を身につけるのです」
例年に比べると圧倒的な身体能力を持つスペシャルなプレイヤーがいない分(個々の選手は十分スペシャルな才能を持っていますが)、今年のバルサはこうした守備アプローチ、ポジショニング、チームとしてのコンセプトが見えやすい試合をしています。味の素フィールド西が丘に会場を移して行われる明日の準決勝では、、さらにギアを一段上げてくると思われるバルセロナや同じカタルーニャ地方の雄・エスパニョール。日本人と同じく小柄な選手が多いベトナム代表の戦術やゲームコンセプトを理解し、プレーに役立てるという目線で観るのもオススメです。
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