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U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2015
"パスサッカー=いいサッカー"ではない!正しいボールの動かし方とは?
公開:2015年10月16日 更新:2020年3月24日
サッカー指導の世界トップレベルのプロコーチが集まったサッカーサービス社がボールの動かし方、パスサッカー等をテーマに特別講習会を開催。
一体世界トップレベルのコーチが教えるパスサッカーへの考え方、正しいボールの動かし方とは何なのか、当記事で一挙公開します。
(取材・文/小澤一郎)
■正しくボールを回すための3つの戦術コンセプト
グアルディオラ監督(現バイエルン・ミュンヘン監督)のFCバルセロナが圧倒的なボールポゼッションをベースとした攻撃サッカーで黄金期を築いたことで、日本でも「パスサッカー」という言葉やポゼッションをベースとするスタイルが流行しました。
一方でボールを支配する、パスをつなぐことが目的化するチームが増えてしまう弊害もありました。
しかし、今年開催された「U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2015」を見ても「パスサッカー=善」という偏った信仰はどのチームからも消え去っている印象を受けました。そもそもスペインには「パスサッカー」などという言葉が存在せず、スペイン人コーチは「ポゼッションもカウンターもゴールを狙うための手段の一つ」と理解しています。
講習会においてサッカーサービス社のポール・デウロンデル氏は「これからボールの動かし方について話しますが、これをやればゴールを奪えるというわけではありません。そもそもサッカーにはたくさんの戦術があります」と前置きした上で、ボールの動かし方における3つの戦術コンセプトを紹介しました。
(1).外―外への展開
(2).外―中―外への展開
(3).3人目を使う
いずれもU-12年代で覚えておきたい「ベーシックな戦術コンセプト」とポール氏は説明しますが、難易度は徐々に上がります。
(1)外ー外へのボールの動かし方
(1)外―外への展開では、右サイドから左サイドへの一発のサイドチェンジの展開も含まれます。しかし、発育途上でサイドチェンジするにはまだ筋力が不足気味なU-12年代では、右サイドバックからセンターバック、そして左サイドバックというU字の展開が多くなります。
ボールの動かし方についての各コンセプトの分析ビデオでは、いずれもFCバルセロナのパス回しが紹介されました。3位決定戦(対ベトナム代表)におけるバルサの外―外の展開がモデルケースとして挙がりました。
後方のディフェンスラインでもボールのパスと展開のスピードが速いため相手守備のスライドが追いつかず、右サイドでボールを受けた選手がその時点でスペースと時間、つまりアドバンテージを持つパス回しになっていました。
後方のディフェンスラインでもボールのパスと展開のスピードが速いため相手守備のスライドが追いつかず、右サイドでボールを受けた選手がその時点でスペースと時間、つまりアドバンテージを持つパス回しになっていました。
ポール氏は何度か「チーム戦術の前に個人戦術があります」という前提を強調した上で、バルサの選手の認知レベルが高く、素早くいい判断ができていることが結果としてチームとして効果的にボールを動かせれていると説明しました。
また、ボールの動かし方においてポール氏は「ポゼッションの安定性が結果として選手一人一人に時間やスペースといった余裕を与え、それがいい認知につながる」点も論理的に話していました。
また、ボールの動かし方においてポール氏は「ポゼッションの安定性が結果として選手一人一人に時間やスペースといった余裕を与え、それがいい認知につながる」点も論理的に話していました。
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取材・文/小澤一郎
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