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考え・自分で行動する力を伸ばす ~サンガつながり隊よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」~

どうして怖がっている相手に強いシュートを打つの? 仲間の「気持ち」が見えたら普段の行動にも変化が起こる

公開:2018年10月26日 更新:2018年10月29日

キーワード:つながり隊京都サンガ小学生指導発想力福中善久考える力育成

京都サンガでは「サンガに関係する全ての人々の心を明るくすると同時に、サッカーを通じて地域を振興し、連帯を深めること」を理念としています。この理念をもとに「子ども」に焦点を当て、「子どもまんなかプロジェクト」と題し、2012年から「サンガつながり隊」という活動を行っています。

今回は、子どもたちの発想を大事にしながら生きる力を育むために取り組んでいること、保護者のみなさんにも心得ておいてほしいことをご紹介します。

<<前回:10秒待つだけで子どもは変わる! あと少し待ってあげれば子どもは自分から動き出す

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サンガつながり隊では、子ども同士で話し合って決めることを大事にしています。

■どうして怖がっている相手に全力でシュートを打つの?

4人対4人のサッカーのミニゲームの場面で、サッカー経験者の子が、下級生や女子に対して全力でシュートを打つ子が時々います。相手が怖がっているにも関わらずです。

あるいはサッカーの技術に自信のある子が、誰にもパスを出そうとせず、自分ひとりでボールを持ち込もうとする子も少なくありません。そういった光景を見て、私は「自分だけの世界」から「相手も見える世界」観になれたらいいなと思います。

「サンガつながり隊」では、子どもたちがペアやチームをつくって競うプログラムがあるのですが、順番や、ボールを蹴り合う距離は子どもたち同士の「話し合い」で決めてもらっています。ジャンケンで決めることはありません。

例えばコーンを回って帰ってくるドリブル競争の時も、スタートの位置をコーチが決めずにコーンからどれくらい離れるかをプレーする本人同士で話し合って決めてもらっています。「自分はこれくらいの距離でやりたい」という想いを相手に伝え、相手のやりたい距離の気持ちも聴き自分と相手との関係性を学んでいきます。

時には話し合いで折り合いがつかずにできない体験をすることもありますが、その経験を通して子どもたちは相手の気持ちを考えながら譲り合ったり、折り合いをつけることを学び、2回目3回目にはできるようになっていきます。

学校では時間に限りがあるので、どうしても先生がペアやルールなどの設定を決めることが多いようですが、子ども同士で話し合って決める機会をより多くつくることで、相手のことを思いやったり、人の意見に耳を傾けたりする習慣ができていくのではないでしょうか。

次ページ:足元が上手くて個人技に自信があっても......

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