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あなたのしつもんが子どもを変える!わが子にとって最高のしつもんとは
子どもの本音を引き出す!しつもんを発展させる5つのコツ
公開:2016年2月22日 更新:2019年7月 9日
みなさんは、お子さんにしつもんして返ってきた返答に対して、どのような反応を見せていますか?
あなた「将来、なにになりたいの?」
子ども「サッカー選手」
という単調な会話で終わってしまっていませんか? それではお子さんの考えていることを認識するまでには至りません。
なぜ、うちの子はサッカー選手になりたいんだろう?
親であれば気になりますよね。ならば、「どうしてサッカー選手になりたいの?」としつもんを発展させてみましょう。お子さんの反応がみるみる変化していくはずです。
今回は効果的にしつもんを発展させる方法を、藤代圭一さんと『しつもんサッカーカレンダー』愛用者のお二人に教えてもらいました。(取材・文 鈴木智之)
■まずは「なんでも叶えることができるとしたら、なにを叶えたいですか?」
藤代:今回は『しつもんサッカーカレンダー』を使用している子どもを持つお母さんと一緒に、しつもんを通じて、どのように思考を掘り下げていき、発展させていくかについて話をしたいと思います。
川沼&小暮:よろしくお願いします。
藤代:最初に例に挙げるしつもんは「なんでも叶えることができるとしたら、なにを叶えたいですか?」です。おふたりは、このしつもんをお子さんにしたことがありますか?
川沼&小暮:はい、あります。
藤代:川沼さんのお子さんは中学1年生ですが、どのようにしつもんをしていったのか、教えていただけますか?
■質問を深める「なぜ、レアルマドリードに入りたいの?」
川沼:うちの子に「なんでも叶えることができるとしたら、なにを叶えたい?」と聞くと、「サッカー選手になりたい」と言いました。とくに、レアル・マドリーの選手になりたいと。そこで「どうしてレアルに入りたいの?」と聞いたら、「クリスティアーノ・ロナウドとマルセロが好きだから」という答えが返ってきました。そこで「どうして、その2人が好きなの?」と聞いたら「努力でここまで来た選手だから。ぼくも努力すれば、なれるかもしれない」と言っていました。
藤代:努力に注目したところは、すばらしいですね。
川沼:クリスティアーノ・ロナウド選手の自伝を読んだことで、影響を受けたようです(笑)。「ロナウド選手は貧乏な環境で育ったのに、努力をして一流選手になった。それがかっこいい。自分はうまくないけれど、努力次第で上まで行けるかもしれない」と言っていました。そこで「どんな努力をすればいいと思う?」と聞くと「身体を大きくする」「足元の技術を高めるために、たくさんボールに触る」と言って、食事の時も足元にボールを置いて、裸足で触っています(笑)
■いいしつもんとは、行動を引き出すしつもん
藤代:しつもんの発展の仕方としては、すごくいいと思います。できるだけ、行動を引き出すしつもんをすることが大切で、変化をするためには行動を変える必要がありますよね。「ロナウドのようになるために、明日は何を練習しよう?」「点を取るために、何ができそう?」と聞いてあげると、「1対1でドリブルを仕掛けてシュートを打つ」とか、行動を引き出す答えが返ってくると思います。最終的に、このしつもんはどこに行き着きましたか?
川沼:最終的には「どうすればサッカーがうまくなるか」を考えるところに行き着きました。「サッカーという大好きなもので、たくさんお金を稼げるのはすごい。そんな、すばらしい人生はない」と言っていたので「お金持ちになってどうしたいの?」と聞いたところ「家族を幸せにしたい」と言っていました。
■実践的な切り出し方は「しつもんの勉強をしたいから、相手役になってくれない?」
藤代:普段、面と向かって言いにくいことも、しつもんに答えていくことで本音を引き出すことができたり、コミュニケーションがとれることもありますよね。小暮さんのお子さんは小学5年生ですが、将来のことについて、しつもんをすることはありますか?
小暮:夏休みなど、ふたりの時間があるときに話をします。正面から「将来のことなんだけど……」と聞くと、答えてくれないと思ったので、「しつもんの勉強をしたいから、相手役になってくれない?」と言いました。そうすると、「しょうがないなあ」と乗ってくれました(笑)
藤代:上手な切り出し方だと思います(笑)
小暮:そこではしつもんサッカーノートにある「なんでも叶えることができるとしたら、なにを叶えたいですか?」という質問を最初にしました。そこで「サッカー選手になりたい」と返ってきたので「どうして、サッカーが好きなの?」と聞きました。最初は「サッカーをしていると楽しいから」と言うので「どういうときが楽しいの?」と聞くと「みんなが笑顔になるんだよね」と言いました。そこで「みんなが笑顔になるためにはどうすればいい?」と聞くと、「俺がゴールを決める」と言っていました。
藤代:いまのしつもんの流れのように、「楽しい」や「笑顔になる」といったあいまいな言葉を拾ってしつもんをしてあげると、どんどん深掘りすることができます。そうすることで、答えが少しずつ具体的なものになっていきますよね。しつもんをするときは「閉じているものを、開いていくようなしつもん」が良いと思います。
それと、しつもんに答えてくれたら褒めてあげることも重要です。なぜなら、子どもは自分の行動や考えをお父さんお母さんに褒めてもらうことで自己肯定し、モチベーションが向上するからです。それはサッカーでも学習でも共通していると思います。最近普及しつつあるタブレット教材(リンク)などでは、子どもが学習を終えるとお父さんお母さんのスマートフォンにポップアップ機能で通知が入るものもあります。お子さんの行動を把握して、すぐに褒めてあげることが学習の習慣化にもつながるかもしれませんね。
■しつもんの内容と同じくらい、タイミングも重要
藤代:川沼さんも小暮さんも、閉じている、あいまいな答えをしつもんによって開いていき、具体的な行動を引き出すことができているので、すごく良いと思います。おふたりが、しつもんの発展の仕方について、意識していることはありますか?
川沼:なるべく、同じしつもんをしないことです。毎回、同じしつもんをすると、子どもは話さなくなるんですよね。「今日の出来は何点ぐらい?」と聞くと、毎回「80点ぐらい」だったり(笑)。そこで、なぜ80点なのかを聞いて行かないと、マンネリになってしまうという失敗を繰り返してきたので、しつもんを発展させることができるようになってきたのかなと思います。
小暮:わたしは、しつもんをするタイミングを意識しています。試合でうまくいったり、調子が良いときは、子どものほうから一方的に話してくるんですね。大人でもそうですけど、うまくいかないときは、あまり人には言いたくないですよね。悪い時は結果を急がないようにして、どうだったかは聞かないようにしています。悪い時に、色々聞いてテンションが落ちるのもよくないですし、子どもなので、うまくできるときもできないときもあると思っています。
藤代:しつもんをするタイミングは、すごく重要です。お子さん自身「いまは話したくない」と思っているときに、いくら良いしつもんをしたとしても、話をしてくれないこともあるわけです。その意味でも、お二人のスタンスはすばらしいと思います。
(第3回に続く)
[藤代圭一先生の総括]
いかがでしたか? ぼくは今回の取材で親子のコミュニケーションの大切さを再確認しました。親であれば子どものことを知りたくなるもの。しつもんして子どもの本音を引き出すことで、「あっ、意外とこの子は考えてるんだ」とぼくら大人も学び、「しっかり考えてるんだね。すごいじゃん」とお子さんを褒めてあげることができます。先にも述べましたが、サッカーも学習もつづけるコツは子どもを認め、褒めてあげることにあります。なぜなら、子どもは自分の行動や考えをお父さんお母さんに褒めてもらうことで自己を認めるひとつのきっかけとなり、モチベーションが向上するからです。
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タブレットで学ぶ小学生向け通信教育『スマイルゼミ』では、『みまもるトーク』という、子どもを褒めやすくなる仕組みがあります。子どもが学習を終えると、お父さんお母さんのスマートフォンにポップアップ機能で通知が入るシステムで、すぐにお子さんの学習内容をチェックして褒めてあげることができます。「共働きでなかなか子どもの勉強を見てあげられない」「直接伝えようとするとどうしてもできていない部分が目について指摘してしまう」、そんなお父さんお母さんはぜひご活用ください。
▼この連載の過去記事はこちら!
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取材・文 鈴木智之
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