あなたの街のサッカーパパを直撃取材！

手伝いや当番ができないとサッカーチームに入れない!?　子どもがサッカーをする環境を一からつくったお父さんの話　

公開：2016年3月10日　更新：2021年1月27日

「お手伝い、当番必須！　それじゃあ共働きは辛い」

そんな事情から生まれた杉本さんのクラブは、保護者の負担も少なく、できることをできる人がやるスタイル。基本は杉本さんともう一人の責任者が面倒を見ている。

「会費がないと言ってもお金がかかること、例えば大会参加費については、参加者で頭割りした実費負担ですし、自分の子育てと同じように割と自由にやっています」

自らもボールを蹴る楽しさを知っている杉本さんは、楽しくサッカーをやるのが一番という。

「チームを立ち上げて、保護者との関わりみたいな問題もなくはないですけど、自分の子育てと同じようにある程度自由にやらせています」

指導者や子どもよりも保護者がヒートアップするという、“少年サッカーあるある”も体験したが、自らも子どもを持つ親として見ていると、盛り上がること自体は悪いことじゃないと思えた。

「否定的な声がけで騒ぐのは良くないですけど、親も一緒になって盛り上がるのは全然良い。サッカーを楽しんで欲しいです」

お母さんたちの、「うちの子ダメなんです」「なんでできないの？」とネガティブな声がけは「フォローするようにしています」という杉本さんだが、親の声がけにすべて従ってしまう子どもになってしまう方が怖いとも話す。

「自分で考えたり、自分で気づいたりって普段の生活から大切なことですよね。わが家の子育てでも、一から十まですべて指摘するんじゃなくてわかっていても教えないで自分で気づかせるとか、そんなことをやっているので、サッカーも同じようなスタンスでやっています」

練習は月に最低三日。体育館が取れれば平日に週１回か２回。

「この練習量で『うちは絶対勝ちます』というチームにするのは難しいですよね。勝つことを諦めているわけじゃありませんが、勝つために厳しく指導するという雰囲気にはならない」

　もともと週末は自分のフットサル、サッカー、さらにＪリーグチームのサポーターとしての観戦とサッカーづくしだった杉本さん。これに子どもたちのサッカーの練習指導が加わった。仕事をやりくりして参加する負担感はないのか?

「週末目一杯忙しくしていたいんですよ。その方が仕事を忘れられるっていうか（笑）ずいぶん仕事していないなあと思って月曜日会社に行くんですけど、土日しか休んでいない。サッカーをしているから、バランスが取れているとも言えますね」

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取材・文　大塚一樹

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