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応援熱心なサッカー少年のお父さんお母さん必見!真夏の氷の使い方
打撲は"患部を伸ばしながら"が効果的!知っているようで知らない正しいアイシング5つの手順
公開:2016年7月 6日
サッカーをしていると避けられないのが、打撲や捻挫などのケガ。程度にもよりますが、復帰まで数日から数週間、長ければ1ヶ月以上かかるものもあります。少しでも早く治して、サッカーがしたい! と思うのは当然のこと。お子さんがケガをしたときに、お父さん、お母さんができるサポートとはどのようなものでしょうか? 昨年度の全国高校サッカー選手権大会で準優勝した國學院久我山高校サッカー部のトレーナーを務める三栖英揮さんに「ケガをしたときの処置の仕方」について教えてもらいました。(取材・文 鈴木智之 イラスト アカハナドラゴン 協力 フットサルパーク吉祥寺)
■アイシングの重要ポイントは、氷で冷やすこと
三栖トレーナーによると「受傷直後の処置の仕方によって、復帰までの期間が早くなることもあれば、遅くなることもある」そうです。ケガの処置で代表的なのが『RICE処置』です。三栖トレーナーが説明します。
「RICE 処置とは、Rest(安静)、Ice(アイス)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)という応急処置に必要な4 つの処置の頭文字をあわせたものです。ケガをしたときは、直ちにプレーを中止し安静にします。つぎに患部を氷などで冷やし、サポーターや包帯などで圧迫し、心臓よりも高い位置に保つようにします」
冷やすときに気をつけたいのが「何を使って冷やすか」です。氷だけでなく、保冷剤などを使って冷したことのある人も多いと思います。三栖トレーナーは次のようにアドバイスをします。
「保冷剤や家庭用の冷凍庫の氷は、それ自体の温度が低すぎるため、直接皮膚にあてると凍傷を起こす危険性があるので、間にタオルをはさんだり、アイスバッグやビニール袋に氷を入れるときに少量の水を入れてアイシングをするようにしましょう。凍傷の危険性が少ない温度を保つことが大切です」
■正しいアイシング5つの手順
三栖トレーナーによる、正しいアイシングの仕方は次の通りです。
(1)アイスバックに氷を入れる(アイスバックがない場合は、口が締まるビニール袋を使い、氷の中に少し水を入れて、凍傷を予防する)(2)なるべく四角い氷を平らに並べ、患部に当てる時にムラができないようにする(3)患部にアイスバックやビニール袋を当て、15分から20分程度冷やす。この時間内に、感覚は次のように変化します。①冷たくて痛い②ポッと暖かい③ピリピリとする④何も感じなくなる。この感覚変化を目安にするのも良いと思います。(4)患部が冷たさを感じなくなったら、氷を当てるのを止めて休憩。一時間に一回程度を目安に再度アイシングをする。(5)(3)~(4)を約2~3日間ほど繰り返す
また、アイシングと患部の圧迫(Compression)を同時に行うケースもあります。足首の捻挫であれば15分ほど冷やして、患部にテーピングなどを巻いて圧迫。その上からアイスバックを当てて、冷却をします。さらに、患部を挙上(Elevation)の状態で保ち、安静(Rest)にします。
「あまり知られていないかもしれませんが、ケガをした後のアイシングと同じぐらい、圧迫も重要なんですね。とくに腫れに関しては、冷やすことと同じくらい圧迫が大切です。パットを患部に当ててテーピングや包帯を巻くことで、腫れを最小限に抑えます。圧迫を二日間ぐらいすると、その後の状態が違うんですよね」
[ONE POINT]
■負傷箇所を心臓より高い位置において安静にしよう
ケガをしたときに無理をしてプレーを続けてしまうと、炎症がどんどん進行し、結果として回復までに時間がかかってしまいます。少しでも「痛いな」と感じたら、プレーを止めて安静にしましょう。そして氷で患部を冷やしてアイシングをし、テーピングなどを巻いて、心臓より高い位置に置いて安静にするのがポイントです。
「患部が心臓より高い位置に来るようにすることで、患部への血流を調整し、過度な炎症を抑えます。また『患部を冷やすこと=血管が収縮し、過度な血流を防ぐこと』なので、ケガをした部位を温めるのは厳禁。受傷後、2、3日はお風呂に入らず、シャワーで汗を流す程度にしましょう」
■すばやい応急処置のために、氷の用意は欠かせない
ケガをしたときにすばやくRICE処置をするためにも、練習や試合会場に氷を用意しておくといいでしょう。三栖トレーナーも「夏場は熱中症予防も含めて、氷をたくさん用意しています」と語ります。
「大会の時は、前日の夜から氷を準備します。試合会場近くのコンビニやスーパーに寄っても、売り切れの場合が多いんです。だから、前もって準備をしておく必要があるんです。サーモスの真空断熱アイスコンテナーのように、氷を外に持ち出せる容器は便利ですよね」
氷が必要になってコンビニに行ったものの、売り切れで手に入らないことがないように、家の冷蔵庫で製氷した氷を、アイスコンテナーなどの長時間保存ができる容器に入れて、準備をしておくのも良いかもしれません。常に氷を携帯することができれば、ケガの処置や熱中症予防の観点からも安心と言えるでしょう。事前の準備と適切な処置が、お子さんがすぐにサッカーに復帰できるかどうかの分かれ道になります。サッカーをする子を持つお父さん、お母さんはぜひ参考にしてみてください。
<告知>
「夏場の試合、練習時に氷は不可欠です。私自身、身体を冷やす、冷たいドリンクをつくる、アイシングをするなど、さまざまな用途につかっています。サーモスのアイスコンテナーに氷をいれておけば、長時間持ち運ぶことができるので心強いです。熱中症の予防が必要なのは、選手だけではありません。アイスコンテナーは選手だけでなく、暑いなか観戦する保護者にも必須アイテムだと思います」(三栖トレーナー)
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取材・文 鈴木智之 イラスト アカハナドラゴン 協力 フットサルパーク吉祥寺
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