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【練習の目的】
●ボールコントロール技術の向上
<2013年8月13日 J1リーグ20節 大宮アルディージャ VS セレッソ大阪>
1点リードで迎えた後半25分、センターサークル後方からのシンプリシオのロングパスを右足のインステップでコントロール。ディフェンスラインの裏に抜け出すと左側から追いすがるディフェンダーを寄せつけず、キーパーとの一対一を冷静に流し込み試合を決定づけた。
■一般的なセオリー
ウラへの動き出し → 左足インサイドトラップ → 右足シュート
【やり方】
1.後方のボールを見ながらも身体はゴール方向に保つ
2.ロングパスを左足のインサイドで利き足にコントロール
3.利き足でシュート
■柿谷選手の選択
ウラへの飛び出し → 右足インステップトラップ → 右足シュート
【やり方】
1.後方のボールを確認しながら身体をゴール方向に保つ
2.トップスピードのまま右足のインステップでボールを前方にコントロール
3.トップスピードでゴールまでボールを運びシュート
【ポイント】
1.トップスピードを保つ
2.ファーストタッチでボールを置く位置に気をつける
3.キーパーの飛び出しに注意
■相手ディフェンダーから遠い位置にボールを運ぶ
後方からのボールをトップスピードを保ったままコントロールするのは、トッププレーヤーでも難しいと言われます。そのため、なるべくボールに当てる面の広いインサイドで確実にボールタッチするのがベターです。面の狭いインステップやアウトサイドではミスにつながる可能性が高まります。しかし右後方からきたボールを右足のインサイドでコントロールしようとすると、身体はゴール方向ではなく右後方を向きます。そうすると、まだ距離のあるキーパーと左側から追ってきている相手ディフェンダーが視野から外れてしまいます。身体はゴールに向けておきたいので、右後方からきたボールは左足のインサイドでトラップするのがセオリーです。しかし、そうすると左側から迫ってきている相手ディフェンダーにボールをさらすことになります。
そこで柿谷選手は右足のインステップで相手ディフェンダーのいない右前方のスペースにボールをコントロールしました。ファーストタッチに自信を持つ柿谷選手だからできる選択です。その結果、キーパーの動きと左から迫る相手ディフェンダーも視野に入れながら、ボールを安全なスペースに確保できました。そのため、ほぼノンプレッシャーで打てるシュートの確率は高まります。いかに自分が有利な状況でシュートを打てるか。それを瞬間的に選択できるように、子どもたちには日ごろから考えながらプレーさせる習慣をつけてもらいましょう。
【柿谷曜一朗選手のテクニック記事はコチラ】
■実演
菊池健太コーチ
考える力が身につくサッカースクール「シンキングサッカースクール」
考えることを楽しみ、チャレンジすることを楽しむサッカースクール。子どもが考えること、チャレンジしやすい環境を心がけ、心からサッカーを楽しむことを目指している。
■構成/文 出川啓太(サカイク編集者)
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写真/サカイク編集部 撮影協力/フットサルパーク吉祥寺
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