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【動画】サッカーのリフティング練習方法は? 小学生でもできる上達2大ポイントを紹介

公開:2020年7月20日 更新:2024年5月14日

キーワード:ぎこちないアウトサイドインサイドリフティングリフティング練習法体の動かし方内旋外旋練習動画股関節足首

サッカーを始めたばかりの子供の中には、リフティングに取り組んでいる人もいるのではないでしょうか 。個人技術を身につける練習の定番リフティングですが、ただこなすだけでなく、少し意識を変えるだけでプレーが大きく成長します。

今回は約20年間少年サッカーの指導に携わり、「個の育成」に徹底的にこだわった指導が評価されているプロコーチ、三木利章さんにサッカーが上手くなるためのリフティングのコツをお聞きしました。

前編ではリフティングの目的や正しい練習方法の基礎編をお送りします。
小学生でも取り組める内容となっているため、リフティング練習に取り組んでいる子供やその保護者、リフティングのコツを知りたい人などはぜひ参考にしてください。
(取材・文・写真・動画:森田将義)

 

<目次>

1.正しいリフティング練習法<インステップのリフティング>
2.リフティングの目的①決めたエリアでボールを扱えるようになる
3.リフティングの目的②足首、膝、股関節の3つの関節を動かす
4.速く走るための適切な足幅とは
5.リフティング練習にも活用できるおすすめのボール

 

リフティングが上達するサッカーボール
「テクダマ TEKUDAMA」とは>>

1.正しいリフティング練習法<インステップのリフティング>

リフティングの目的は、回数ではなく、身体を動かせるようになること

サッカーが上手くない選手は「技術がない」の一言で片づけられることが多いのですが、そうした選手は技術がないのではなく、身体動作が上手くできないからボールを扱うことができないと考えています。

人間の身体は『足首』『膝』『股関節』の3か所が動き、これらにはそれぞれ内側にひねる『内旋』と、外側にひねる『外旋』という動作があります。リフティングやトラップをする時には、3つの関節を連動させてボールをコントロールしますが、「技術がない」と言われる選手は、それらをスムーズに動かせないため身体の動きがぎこちないのです。

逆を言えば、上手い選手は身体をスムーズに動かすことができるからこそ、色んなボール扱いができる。サッカーが上手くなるためには、まずは身体を上手に動かせるようになるのが一番で、そのためにはリフティングが理想的と言える練習と言えます。

僕は、リフティングはボールを使ったエクササイズだと思っており、指導を行うチームでは、アップの代わりに毎回、リフティングを取り入れています。

同じようにリフティング練習に力を入れているチームは多いと思うのですが、100回、1000回など回数を増やすことが目標で、「インサイドだけ」、「アウトサイドだけ」など指定した箇所でボールを扱えない選手が珍しくありません。回数を目標にする場合は、子供の忍耐力や集中力を養うことができますが、僕の目標はリフティングを通じて、身体の神経系を刺激し、足を自由自在に動かせるようになること。

そのためには、キックの基本形であるインステップ、インサイド、アウトサイド、太ももの4箇所で全てリフティングができることを目指しています。僕の教えるチームでは、これらにアウトサイドからインサイド、インサイドからアウトサイドなど複数のタッチを基本として教えています。まずは、1箇所でリフティングができることを目標にしますが、ただこなすのではなく、様々な複数の要素を意識することが、サッカーが上手くなるためのコツです。

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足首、膝、股関節を動かし足の「内旋」「外旋」という動きをスムーズにすることがリフティング上達のコツ

2.リフティングの目的①決めたエリアでボールを扱えるようになる

私がリフティング練習をする場合は、選手にまず同じ場所、同じ体の向きでボールを触り続けることを意識させています。決めたエリアからボールが逸れてしまうと、足を伸ばしたり、体がのけぞったりして、身体のバランスを崩してしまうため、次の動きがスムーズにできません。実際の試合で同じ状態になれば、ボールをコントロールできず、相手にボールを奪われてしまうでしょう。ボールをしっかりコントロールできるようになるためには、同じエリアでリフティングを続けることが大事なのです。同じエリアでボールを触り続けるコツは、身体の中心(お腹の前あたり)でボールを触り続けることです。

■身体の中心でボールを触り続ける練習法

・エリアは足を一歩伸ばした程度で描く円形くらいの大きさが理想
・慣れないうちは、マーカーなど目印を置くのも良い

■子どもでも無理なく続けられる練習のポイント

・初心者の子どもなどはワンバウンドでも構わないので、同じ箇所でリフティングを続けること
・それができるようになれば、1回できればボールをキャッチ、2回できればボールをキャッチというように1回ずつリフティングの回数を増やしていく
サッカーを始めたばかりの子どもは、タッチが大きくなり、リフティングが終わるケースが多いのですが、ボール扱いがブレてしまっても、ノーバンドでキャッチできる範囲であれば、自分のエリア内でボールを扱えているので問題ありません。

<身体の中心でボールを触り続ける練習>

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【NG】身体の中心からボールが逸れたり、エリア外に出てしまうと体勢が崩れ、次のタッチができない。
 
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【OK】理想的なリフティングのフォーム。常にボールタッチは身体の中心かつ、自分のエリア内で。

3.リフティングの目的②足首、膝、股関節の3つの関節を動かす

もう一つのコツは、関節をしっかり動かすことです。人間の身体は足首と膝と股関節の3か所が動き、これらにはそれぞれ内側にひねる内旋と、外側にひねる外旋という動作があります。これらの関節を満遍なく動かすために、キックの種類を偏りなく行うように意識しましょう。

インステップでボールを触れば、足首の関節を動かすことができますし、インサイドやアウトサイドでボールを触れば、膝・股関節を動かすことができます。アウトサイドでボールを触る際に気をつけたいのは、ボールの位置です。アウトサイドでボールを触る際は、足を外側に開ける選手が多いのですが、股関節を内側にひねるために足を前に出してボールを触るのが理想的なタッチです。

<アウトサイドのリフティング練習>

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【NG】間違ったアウトサイドでのボールタッチ
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【OK】理想的なアウトサイドでのボールタッチ

4.正しい練習法<インサイドのリフティング、アウトサイドのリフティング>

リフティングの見本を動画で紹介するので、2つのコツを意識して、ぜひ皆さんも真似してみてください。
インサイドのリフティング

アウトサイドのリフティング

5.リフティング練習にも活用できるおすすめのボール

リフティングの練習をする際には、通常のサッカーボールやリフティングボールなどを使うこともできますが、難易度を上げたい場合「テクダマ」の利用がおすすめです。

テクダマは、見た目は2号球と同じサイズで、重さは4号球と同じという特殊なボールです。また、独自開発のバランス設定により、ボールの中心を蹴っても不規則にバウンドする点が特徴となっています。

そのため、不規則な動きに対応するために、さまざまな体の動かし方をすることになります。時には足を伸ばしてボールを拾うこともあれば、体を瞬時に移動させてボールをコントロールすることもあるでしょう。そのような不規則な動きに対応しようとすることで脳や神経系を刺激し、体の動かし方を身につけることができます。

特殊なボールですが、使い方はいつもの練習をテクダマで行うだけです。例えば、リフティング練習をテクダマで行うだけで、難易度が高まるでしょう。子供の練習にも活用できるボールなので、ぜひ購入を検討してみてください。

後編:足元だけに集中しない!! 試合で使えるボールコントロールが身につくリフティング>>
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<プロフィール>
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三木利章(みき・としあき)
プロサッカーコーチ。2009年~2015年まで兵庫県 ACアスロン監督。現在は、プロコーチとしてパスドゥーロ、リガールの外部コーチの他、ドリブルスクールも主催。主に少年サッカーチームやジュニアユースチームの指導、スクール主催などの精力的に活動。育成年代で一番大切な『個』の技術・戦術の向上を目指し、実践で生かせる個人スキルを身につける指導を行っている。

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