サッカーの選手育成に限らず、子供の成長にとって重要な、「考える力」を養うということ。ジェフ市原・千葉などで長年、子供たちの指導にあたってきた池上正コーチは、この「考える力」こそが選手として、人として成長するカギだというコンセプトのもと、日々、多くの子供たちと接しています。千葉の市原スポレクパークで毎週行われている池上コーチのサッカースクール(プレイパーク)には毎回100名を超す子供たちが参加。ユニークな指導法によって子供たちのやる気を刺激しながら、サッカーの上達を後押ししています。そのスクールに潜入し、どのような練習が行われているかを取材。どうすれば子供たちの「考える力」を養えるのか、そして、子供たちの「やる気」をアップさせることが出来るのかを聞いてみました。練習の内容を見ていきながら、どのような効果が期待できるのかをチェックしていきましょう。
■チャレンジ01 参加するコートを自分で選ぶ
池上コーチの練習では、まず、子供たちがどのコートでプレーをするかを考えさせます。自動的にこのコートでプレーしなさいと指導するのではなく、ここから「考える」練習のスタートです。子供たちに教えてあるのは「少ない人数のコートの方が、よりボールに触る機会も多く、プレーが楽しめる」ということだけ。子供たちはたくさんあるコートのなかから選手の数が少ないコートを選び、自主的に練習に参加するという意識を持つようになります。「やらされる」のではなく「自分で選択して練習を開始する」という意識はとても大切です。