ヨハン・クライフを始め、数々のスーパースターを輩出するサッカー大国・オランダ。オランダの指導メソッドは世界中で手本にされていて、なかでもユース年代の指導は世界トップレベルにあります。今回は、オランダのフェイエノールト等で指導経験のあるフィジカルコーチ/メディカルトレーナーの土屋潤二氏に、ユース年代で行われている練習法を教えてもらいました。キーワードは『スペースの使い方』です。オランダ式練習法で、サッカーのセオリーを身につけてください。
■ローテーションするサッカー
オランダのスタイル。それは美しく勝つこと。そのこだわりの根底にあるのが『ボールポゼッション(チームでボールをキープすること)』です。ボールを保持し続け、相手に攻められることなく、ゲームの主導権を握る。それが基本的な考え方です。オランダサッカーの代名詞でもある『トータルフットボール』は、ポジションがめまぐるしく変わるように見えることから『ローテーションフットボール』とも呼ばれています。その特徴的な動きのひとつに、敵と駆け引きをしながら次々にスペースに入り、パスコースを作り出すことが挙げられます。そして、相手ゴールへとボールを運んでいくのです。ここで紹介する練習を通じて、オランダが世界に誇るスタイルを感じ取ってみてください。
■チャレンジ01 やってみよう!横長コートで4対4
練習開始時の形
練習方法
縦15~20m、横30~40mのグリッドの中に各チーム4人ずつ入り、横長のゴールライン両端にある左右2つのゴールの内の1つを目指し、得点を狙います。グリッドの広さは、縦横の比率を守った上で選手のレベルに応じて調節してください。
サイドチェンジ後の攻め方の例